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脚に障がいがあってもファッションを諦めない。出産後に半身まひになった女性の「靴づくり」

4/5(金) 19:19配信

ハフポスト日本版

脚に障がいを持つ人に対応した「おしゃれな靴」を開発し、さいたま市内で販売している女性がいる。布施田祥子(ふせだ・さちこ)さんだ。自らも出産後に脳出血で倒れ、左半身まひになった経験を生かして個人事業としてブランドを立ち上げた。

おしゃれな靴が、自分のように脚に障害を持つ人が「外へ出かける」後押しになればと願う布施田さん。起業した背景には何があったか、その思いを聞いた。

長女を出産した8日後、脳出血に

2011年、長女を出産して8日目の真夜中のことだった。帝王切開で出産したため、まだ入院中だった。娘に授乳するとき、足がもつれ、体がうまく動かない感じがした。ベッドに横になっていると、体の左半分が石みたいに徐々に硬くなっていく。「おかしい」、何度も看護師に訴えたが「産後にはよくあること」「朝までMRI(核磁気共鳴画像法)が使えない」と対応してもらえなかった。

翌朝になって、すでに「手遅れ」なことが判明した。脳出血だった。その後、12日間意識を失った。医師は家族に「意識が戻らない可能性がある」と伝えたという。

左半身が麻痺 「一生車椅子」の宣告

目覚めると、左半身がまひしていた。医者からは、「最悪の場合は、寝たきりに。回復しても、車椅子は手放せないでしょう」と告げられた。

治療の遅れについて病院を訴えることも考えた。でも、「裁判にエネルギーや時間を使うより、また笑顔で暮らせるように、娘をその手で抱けるように頑張りたい」と考え、リハビリに取り組んだ。「この先、一生トイレにすら行けないのではないか」と弱気になることもあったが、夫の助けも借りて3カ月後、杖で歩いて念願のアイドルグループ「嵐」のコンサートに行くまで回復することができた。

入院とリハビリを終えて、自宅に戻ったのは約8カ月後。負けず嫌いな性格もあって、「不自由だけどやる気さえあればできないことはない」と自分を奮い立たせ、家事も育児も片手でこなした。片手で娘を抱きかかえ、オムツも替えた。「もっと早く治療してもらえたら障がいが残らなかったかもしれない」と思ったこともある。でも、「起きてしまったことは変えられない」と前を向いた。

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最終更新:4/5(金) 21:19
ハフポスト日本版

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