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《ブラジル》総人口約2億人中、4000万人超が一日5.5ドル以下=世界銀行レポートで判明

4/6(土) 9:41配信

ニッケイ新聞

世界銀行(本部:米国ワシントン、以後「世銀」)は4日、グローバル経済が及ぼすラテン・アメリカ諸国の社会指標への影響を発表した。それによると、ブラジルでは、2017年、一日5,5ドル以下の収入で暮らす貧困層が4400万人、一日1・9ドル以下の極貧層は1010万人に増大したと、5日付ブラジル各紙が報じた。

 世銀は「ラテン・アメリカ諸国は世界経済の景気変動に左右されやすいコモディティ輸出に頼っているから、貧困層にしわ寄せが行きやすい」と常に警告してきた。
 ブラジルでは2003年~13年に貧困層が半分以下になったが、世銀は、その当時はコモディディ輸出が好調だった事が原因と見ている。この期間中、左派の労働者党(PT)政権が所得再配分政策を行い、それが貧困層の減少につながった。だが、その効果は一時的で、「スキルを伸ばしてより高給職に就く」といった、貧困脱出者は少なかった。
 世銀は、「ラテン・アメリカ諸国、特に南米諸国の貧困撲滅の取り組みが効果を挙げていない現状を考慮すれば、貧困率の増大は驚きではない」と評価している。ブラジルはラテン・アメリカ・カリブ諸国の総人口の3分の1を占めるため、影響が大きい。

 報告書には、「社会発展関連政策は、ばらまきよりも、住居、衛生、教育、医療など、基本インフラの整備を重視するべき」ともあるが、これらは好況期のPT政権が怠った部分といえる。 世銀のラテン・アメリカ・カリブ諸国担当副総裁のアクセル・トロセンブルグ氏は、「昨今は世界経済の強い追い風が期待できない時代だから、ラテン・アメリカ・カリブ諸国は、持続的かつ貧困層を置き去りにしない経済成長を達成するため、実情に応じた根本改革の実施が重要だ」と語っている。

最終更新:4/6(土) 9:41
ニッケイ新聞

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