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【誰だってマイノリティー】「早くして」車いすユーザーの言葉に葛藤 どこまでサポート?鉄道会社のリアル

4/8(月) 14:00配信

withnews

【誰だってマイノリティー】

最近、駅の「バリアフリー化」という言葉を、よく聞くようになりました。鉄道会社は、大切なことであると理解しつつ、混雑緩和や費用などの問題について、試行錯誤しているのが現実です。駅員の一人は、車いすの乗客への対応を巡り、「社員間で怒鳴り合いになったこともある」と明かします。安全確保を求める企業側と、素早い対応を望む利用者の間で、板挟みになる現場。ハード面の整備にも限界がある中、必要なものとは? 鉄道関係者の言葉から考えます。(withnews編集部・神戸郁人)

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「安全第一」「迅速対応」両立の壁

そもそも鉄道会社は、車いすで駅に来る人たちに、どういった対応をしているのでしょうか? 東北地方や関東・甲信越地方で営業する、JR東日本に聞いてみました。

同社では、車いす利用客の希望に応じ、乗車時のサポートを行っています。車両とホームの段差をなくすスロープを持参し、数人の駅員や警備員が付き添うスタイルです。

この時、利用客とのコミュニケーションが、最も重要になります。目的地や、乗り換えの有無などについて聞きとり、降車駅の社員に、電話で対応を依頼するためです。

当然、一定の時間がかかり、客側から「早く案内して」といった声が上がる場合も。

担当者は「お客様の安全確保のためには、十分な態勢をつくらないといけません。結果的に、お待たせしてしまうケースはあります」と認めます。

一人で乗り込む客に困惑

対応の裏側について、もう少し深掘りしてみましょう。ある鉄道会社で働く、男性社員の話です。

男性は関東地方の駅に勤め、車いすの利用客とも接してきました。何人か顔見知りの当事者がおり、駅を訪れるタイミングや、サポートに必要な時間などが共有出来ているため、比較的支えやすいそうです。

難しいのは、初めて出会った人に対する時だといいます。

「急いでいるお客様が、一人で乗車することがあるんです。本来は、降車駅の社員に電話しないといけないのに、どこで降りるかが分からない。仕方なく、お客様が乗っている電車の車掌に、無線で知らせます」

通常は何人かで対応するところ、その電車に乗っている車掌一人で、ホームに降ろしてもらうケースもある――。そんな内幕を明かしつつ、男性は更に続けます。

「遅延や運休の発生時などは、特に大変ですね。指令センター経由で連絡を取るのですが、問い合わせに応じる担当者も、トラブルへの対処で手いっぱい。社員同士が、怒鳴り合いながらやり取りする場合も少なくありません」

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最終更新:4/8(月) 15:31
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