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【平成の事件】19人殺害の植松被告 接見19回と手紙34通から見えたゆがんだ正義と心の闇

4/8(月) 10:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

【平成の事件】手記22枚「我ながらぞっとする表情」

 事件から1年8カ月がたった2018年3月。植松聖被告は事件を起こした背景を知って欲しいと、神奈川新聞記者に事件直後の行動や心情、拘置所での暮らしぶりなどをつづった「手記」を寄せた。
 青い表紙の大学ノート。B5判に横書きで計22枚、1万2541字。黒色のボールペンを使い、終始、丁寧な言葉使いで小さな文字がびっしりと並んでいた。映像で見ているかのように、情景や心理描写が具体的に描かれている。(一部抜粋、原文のまま)

〈自ら出頭した警察署〉

 「今、やまゆり園で起きた事件の犯人は私です。世界平和の為にやりました」。このような言葉で自首したと思います。全力で走り続けた私は、椅子に座ると安堵からか身体中の筋肉が引き吊りました。

 その空間は現場に着いたお巡りの声が無線から流れています。「えーーーー負傷者は、えーーーー今は、えーー」。まるで分からない報告は、現場の混乱がよく伝わりました。

〈逮捕翌日の送検時の車内〉

 私は上衣で顔を隠すつもりでいました。警察署から車が出るとすごい数のシャッター音が聞こえます。私は、観たことのない世界に対する好奇心から、顔をあげてしまいました。バャッシャャーー!!と、目の前は光しかみえなくなりました。

 これからどんな試練にも負けるわけにはいかない様々な感情の中で過ぎた数十秒は、我ながらゾッとするような表情を世に晒すことになりました。

〈拘置所での暮らし〉

 監禁経験がある方に共通していると思うのですが、毎日のように夢をみます。日常生活がつまらないため、眠ている時は自由が欲しいと考えているのかもしれません。たまにスケベな夢をみるのも気晴らしの1つです。


連載「平成の事件」
 この記事は神奈川新聞社とYahoo!ニュースの共同企画による連載記事です。「平成」という時代が終わる節目に、事件を通して社会がどのように変わったかを探ります。4月8日から計10本を公開します。

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最終更新:4/8(月) 12:41
カナロコ by 神奈川新聞

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