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コンプライアンス違反倒産は3年ぶり増加、「ケフィア事業振興会」など個人投資家を巻き込んだケースも

4/8(月) 14:22配信

帝国データバンク

倒産件数が低水準ななか、企業の与信管理に対する感度が鈍っているとの指摘も

 企業倒産件数は、2008年度の1万3234件をピークに2018年度は8057件と、ここ数年は低水準で推移し、企業の与信管理に対する感度が鈍っているとの指摘も聞こえる。しかし、企業の社会的責任、組織統治能力などを重視するESG投資の浸透や、働き方改革に伴う労務コンプライアンスへの注目など、企業活動へ向けられる目は厳しくなっていると言える。コンプライアンス違反に対する世間・マスコミの追及は厳しく、複数の訴訟に発展するケースも見られる。

 帝国データバンクでは、「粉飾決算」や「業法違反」「脱税」などのコンプライアンス違反が取材により判明した企業の倒産を「コンプライアンス違反倒産」と定義。2018年度(2018 年4 月~2019 年3 月)の同倒産(法的整理のみ)について分析した。

 なお、本調査は2005年4 月から集計を開始しており、前回調査は2018年4月9日。

詐欺的な資金調達を行っていた「ケフィア事業振興会」、投資用不動産市況に大きな影響を与えた「スマートデイズ」も

2018年度(2018 年4 月~2019 年3 月)のコンプライアンス違反(以下コンプラ違反)倒産は、233件判明。前年度比0.9%増となり、3年ぶりに増加した。また、2012年度以降7年連続での200件台となった。

 全国的な倒産件数は減少傾向にあるものの、コンプラ違反倒産の発生は高水準が続いている。特に昨年来、一般消費者を巻き込んだ倒産事件が相次いでおり、2018年度は、詐欺的な資金調達を行っていた「ケフィア事業振興会」グループの連鎖倒産が件数を押し上げたほか、投資用不動産市況に大きな影響を与えた「スマートデイズ」の倒産も印象を残している。

 2018年度のコンプラ違反倒産を違反類型別に分析すると、最も多かったのは決算数値を過大(過少)に見せる「粉飾」で73件(構成比31.3%)。前年度を1件上回った。

 また、詐欺的な経営や横領などの「資金使途不正」が59件と前年度から26件増え、過去2番目の高水準となった。背景には、詐欺的な資金調達を行っていた「ケフィア事業振興会」グループの連鎖倒産が件数を押し上げたほか、投資用不動産の販売スキームに疑義の目が向けられたシェアハウス・かぼちゃの馬車を展開する「スマートデイズ」、運用トレーダーによる虚偽報告が発覚した「OSGアセットマネージメント」など、個人投資家を巻き込んだコンプラ違反倒産が目立った。

 事業外での不祥事や悪質な不払いなどの「その他」も、前年度から9件増の57件となった。不透明な人物・勢力の関与による、不当な幕引きを迎えた企業も見られた。

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最終更新:4/8(月) 14:28
帝国データバンク

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