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2018年度「コンプライアンス違反」倒産

4/8(月) 13:31配信

東京商工リサーチ

 2018年度(2018年4月-2019年3月)に業法・法令違反や税金滞納、脱税、粉飾決算などの「コンプライアンス違反」が一因になった倒産は194件(前年度211件)発生した。前年度を下回ったものの、高止まりで推移している。
 違反要因では、滞納、脱税などの「税金」関連が前年度より約2割増と増加が目立った。戦後最長の景気拡大が議論されるなか、業績不振から脱却できない中小企業の一端を浮き彫りにした。

※ 「コンプライアンス違反」倒産は、建設業法などの業法違反や外為法、特定商取引法、最低賃金法などの法令違反、粉飾決算、脱税、詐欺・横領、不正受給などを対象に、2018年度の倒産企業から抽出した。

◇リスク管理で重要になった「コンプライアンス」
 企業経営で「コンプライアンス(法令遵守)」が重視されている。直接的な法的違反ではなくても、「倫理や社会貢献などに配慮した行動」に反した社会的な不適切行為が、消費者や取引先などの信頼を失い、業績悪化や事業継続が困難な事態に直結するケースも少なくない。経営規模を問わず、企業にとってコンプライアンスはリスク管理という観点から経営の最重要課題として認識されている。
 
◇「コンプライアンス違反」倒産は194件で高止まり
 2018年度に「コンプライアンス違反」を一因にした倒産は194件(前年度比8.0%減、前年度211件)で、2年ぶりに前年度を下回った。
 最近5年では、2014年度にピークとなる216件が発生したが、以降は15年度が191件、16年度が179件と2年連続で減少した。企業倒産が低水準で推移していることも背景にあるが、企業の社会的責任意識の浸透も進み、「コンプライアンス違反」企業の経営破綻の表面化は減っていた。
 しかし、大手に比べ中小企業の業績回復のピッチは鈍いこともあり、17年度は211件に急増、3年ぶりに増加に転じた。18年度は前年度を下回ったが高止まりであることに変わりはなく、今後の景気動向によっては「コンプライアンス」違反が露呈して経営破綻に至るケースが増える懸念を払拭できない。

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最終更新:4/8(月) 13:31
東京商工リサーチ

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