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【解説】EHTが撮影したブラックホールシャドウとは

4/11(木) 21:43配信

sorae 宇宙へのポータルサイト

EHTが撮影したM87の「ブラックホール」

この画像は、人類が初めて撮影に成功したブラックホールの姿。今これを目にしている私たちの人生を超えて、長く語り継がれることになります。

国際協力ブロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(Event Horizon Telescope : EHT)」は2019年4月10日、おとめ座銀河団にある楕円銀河「M87」の中心に超大質量ブラックホールが実在することを、世界中の電波望遠鏡群による観測とそのデータ解析によって証明したと発表しました。

公開された画像には、波長1.3mmのミリ波による観測で浮かび上がったリング状の輝きが写っています。その中央、ぽっかりと空いた穴のように見える部分は、ブラックホールの強力な重力によって作り出された「ブラックホールシャドウ」と呼ばれる影。この影こそが、ブラックホールの存在を証明する鍵となるのです。

ブラックホールは極めて密度の高い天体であるため、その周辺には内側に入った光(電磁波)が外に脱出できなくなる限界の距離が存在します。この距離を半径として描いた仮想の球体は「事象の地平面(英:event horizon)」と呼ばれています。

電磁波が出てこられないので、事象の地平面よりも内側がどうなっているのかを電磁波で知るすべはありません。ですが、事象の地平面よりも外側であれば、理論上は電磁波による観測が可能です。事象の地平面はブラックホールによって生み出されたものであるため、これを観測することができれば、そこにブラックホールが存在すると証明できるのです。

この証明に挑んだのが、今回発表を行ったEHTです。EHTは、光をも吸い込んでしまうブラックホールの強力な重力をうまく利用した観測を試みました。

ブラックホール周辺の電磁波は、強い重力によってその進み方が大きくねじ曲げられます。「重力レンズ」と呼ばれる効果です。この効果によって、本来の進行方向であれば地球には届かなかったはずの電磁波も、向きが変わって地球に届くようになります。

電磁波がねじ曲げられる程度は事象の地平面に近づくほど大きくなりますが、近づきすぎるとブラックホールを周回するように捉えられてしまったり、その中に吸い込まれてしまったりします。その結果、ブラックホール周辺の電磁波は、事象の地平面よりも少し大きなリング状に観測されると予想されました。

下の画像は、ブラックホール周辺における重力レンズ効果の模式図です。虫眼鏡の真ん中に光を通さない部分があって、そこだけ影のように黒く見えるとイメージすればわかりやすいでしょうか。

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最終更新:4/11(木) 21:43
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