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「いつかこうなると」…netgeekも陥ったネットメディアの”PVの魔力”を元ライターが告白

4/11(木) 19:05配信

AbemaTIMES

 SNS上で話題になった動画や画像を掲載するウェブサイト『netgeek』の記事に名誉を傷つけられたとして、ITコンサルタントの永江一石さんら5人が8日、運営会社とその代表らに総額1650万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。

 訴状によると、永江さんが長野県のそば店に行った際、喫煙している女性に気づき「タバコ臭っ、蕎麦食うどころじゃないので出よう」と同行者に話したところ、女性がタバコを消して出ていったというエピソードをTweet。永江さんは「言うことは言っておこう」とも書いているが、店には禁煙なのか喫煙可能なのか表示はなかったという。このことを『netgeek』が「喫煙席に乗り込んで、タバコに文句を言う奇行」「頭のおかしい投稿」などとして掲載。永江さんについては「月100万PVを自慢するあたり、小物感が半端ない」「口八丁のインチキコンサルタントをやっている」とも表現している。

 会見で永江さんは「そこに乗っかってくる人間がいっぱいいるということ。さすがにうちには来なかったが、火事場見学みたいに、ツイッターやら場合によったら家まで押しかけてきて、勤め先まで押しかけてきて怒鳴りだすとか結構いて」と明かし、「これでお金を稼ぐってことは集団リンチを見せて見物料を取っているということと同じ。やっぱり放っておいちゃいけないということで戦おう決意した」と述べた。

 『netgeek』がどのようにして運営され、人気を集めているのか。10日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、『netgeek』の元ライター、そしてこの問題の取材を続けてきた『ねとらぼ』の池谷勇人副編集長に聞いた。

■「いつかこうなるんじゃないかなと思っていた」

 原告の一人・千田有紀さんは「許せないのは、このサイトが大義に基づくものではなく、広告収入を得るために誹謗中傷している点だ。お金のために誰かを傷つけてもいいというのは許されないとして訴訟に加わった」、原告側代理人の野間啓弁護士は「炎上目的で投稿することを期待してビューを稼ぐことに本質があるのではないかと思われる」と話している。

 Aさんは3年前、大学入学直後の時期に『netgeek』のライターとして働き始めた。雑誌や新聞で文章を書いた経験があることが条件の一つだったというが、未経験のAさんが履歴書を送信すると、編集部による電話面接の後に即採用された。

 1日の記事のノルマは2本で、Skypeによる音声通話とメッセージによる細かい指示を受けていたという。番組が入手した『netgeek』の3年前の資料には、「タイトルのつけ方には注目されるキーワードを入れること(例えばiPhoneやGoogle、ホリエモンなど)」「大げさにすること」「タイトルが面白いとそれだけでシェアされるので、できるだけ考えて欲しい」といった編集ルールの記載があった。Aさんは「マニュアルにはノウハウが詰まっていて、語尾の表現など、かなり細かく指定されていた。公開する前に編集長が添削してくれるが、その通りにやると数字はかなり伸びた」。

 Aさんが記事を執筆していた約3年前は扱う話題もペットの画像などが中心で、個人攻撃や過激な内容の記事はなかったという。「でも、特に政治に関する記事を書くとシェア数が全然違ったので、ライターたちは自発的にそういう記事を書くようになっていった。“ネットで話題に““天才現る!“など、かなり誇張したタイトルを付けて、見る人をとにかく獲得しようと頑張っていた。みんながやっていることなので罪悪感はあまりなかった。多くの人に見てもらう、それによって収益が変わるので、過激になっていくのは当たり前だと思う。正直、いつかこうなるんじゃないかなと思っていた」。

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最終更新:4/12(金) 9:24
AbemaTIMES

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