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高岡大和8月25日閉店 赤字3年、改善見込めず

4/11(木) 17:43配信

北日本新聞

 百貨店の大和は11日、高岡大和(高岡市御旅屋町)を8月25日で閉店すると発表した。赤字が3年続き収益改善が見込めないと判断し、増収基調に転じた富山大和(富山市総曲輪)と、香林坊大和(金沢市香林坊)の2店舗体制とする。閉店後は高岡市中心部に生鮮品や衣類を取り扱うサテライトショップを開設する。従業員59人の雇用は他店への配置転換で維持する。

 高岡大和の前身は1937(昭和12)年に開店。94年3月に再開発ビル「御旅屋セリオ」に移り、キーテナントとして営業を続けてきた。売り場面積は1万6099平方メートル。売上高はピーク時の97年2月期に131億円だったが、小さな商圏内での大型ショッピングセンター「イオンモール高岡」との競合や、インターネット通販の普及といった市場環境の変化で年々減少していた。

 婦人衣料の販売が低迷し始めた2014年ごろから業績が悪化。コスト削減や営業フロアの縮小、食品部門への注力などの経営改善を進めたものの、17年2月期には赤字に転落した。その後も赤字幅拡大に歯止めがかからず、19年2月期は売上高が38億8900万円まで落ち込み、赤字は2億円超まで膨らんだ。顧客のニーズに沿った品ぞろえも難しくなっていた。

 サテライトショップは御旅屋セリオの一角か市中心部に開設する。売り場面積は300平方メートルを想定。高岡大和の閉店翌日から営業を目指す。県内では黒部市と上市町にも同様の店舗を置いている。

 11日、富山市内で会見した寺口時弘代表取締役専務は「いろいろ手を尽くしたが、営業力不足や郊外店との競合で、採算が合わなくなった。長年にわたってご愛顧いただいた皆さまに申し訳ない気持ちでいっぱい」と頭を下げ、「従業員が結束して最後までご奉仕したい」と述べた。

 御旅屋セリオの大半が空きスペースとなることで、今後の活用方法が高岡市の課題となる。

 大和は10年に新潟県3店と石川県1店の計4店を閉鎖している。


■郊外店進出・分離駅が影響
 高岡市中心街にある高岡大和の売り上げ低迷には、郊外大型店の進出に加え、分離駅となった北陸新幹線駅の立地に伴う商業環境の変化が影響した。

 高岡市では2002年に大型ショッピングセンター「イオンモール高岡」(下伏間江)が誕生。車でアクセスしやすい郊外店へと客足流出が加速した。

 追い打ちを掛けたのが北陸新幹線の分離駅だ。新幹線が停車する新高岡駅は在来線駅から約1・5キロ南にあり、在来線側にある高岡大和は富山大和、香林坊大和に比べ、新幹線開業効果は小さかった。

 大和は、イオンモール高岡が今秋に大規模増床することで、高岡大和の収益改善が見込めないとして閉店時期を8月下旬に設定した。店舗の集約で10月の消費税増税に伴う販売管理システムの改修費用も抑える考えだ。

 長く「商都・高岡」の顔だった高岡大和の閉店は、中心商店街の空洞化に拍車を掛ける恐れがあるほか、市民の喪失感も懸念される。官民挙げてにぎわい創出に向けた知恵を絞る必要がある。(経済部・熊谷浩二)


 ◆高岡大和◆
 1937(昭和12)年に丸越高岡店としてオープン。43(同18)年に合併に伴い、大和となった。地下1階は食料品、1階は雑貨・宝飾、2~5階は衣料品と家庭用品を扱う。このほか、レストランも運営する。

北日本新聞社

最終更新:4/12(金) 10:47
北日本新聞

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