ここから本文です

理学部生だったあの頃の自分に伝えたい 作者の後悔から生まれた同人誌『理学部生を手伝うイモリ』

4/14(日) 12:00配信

ねとらぼ

 春ですね。さまざまな新しいスタートを切った人、またその頃を懐かしく思う人……春は初々しい雰囲気にあふれています。当連載も「司書みさきの同人誌レビュー」としてリニューアルスタートです。

【画像】同人誌の内容(5枚)

 そんな今回は理学部生さんの学生生活の開始にぴったりな同人誌『理学部生を手伝うイモリ』をレビューします。

今回紹介する同人誌

『理学部生を手伝うイモリ』A5 32ページ 表紙・本文カラー
作者:おすとらこーだ

学生時代に知っておけばよかった! 先人の知恵が詰め込まれた丁寧な理学部生ガイド本

 こちらの同人誌は、理学部出身の作者さんが「もっと早く知っていたら、効率よく進められた」というご自身の反省を踏まえ、「もし過去にもどって自分に出会うことができたらこれを教えたい!」という気持ちで書かれた、理学部とは何を学ぶところかを解説した同人誌です。

 学部の説明、講義を選択するといった大学生になってはじめて出会うことの説明から、論文を読んだり探したり、研究発表の心得まで。入学から卒業までが1冊にまとまっています。

実験レポートの書き方も液体窒素を運搬する方法も。垣間見える理学部生活にわくわく

 何かを学ぶとき、それぞれの分野には独特の方法があるものですが、それにしてもエレベーターを使って液体窒素を運搬する方法なんて、いままで考えたことなかったです! そんなことがさらっと載っていて、知らなかった理学部生さんの学生生活を垣間見ているような楽しさがあります。

 一方、実験レポート講義の選択の仕方などはどの学科の学生さんにも共通する出来事ですし、危険予測をしようとか、体調管理に気を付けるというのは、もう社会人をやっている人、誰にでも役立ちそうな項目も多いです。

 この専門性と普遍的お役立ち感のバランスの良さに加えて、登場してくる両生類のイラストが絶妙にのんびりした空気を醸し出しているんです。

 例えば、「研究室を選ぶ」という項目の先生紹介は、

・講義が面白いので学生に人気。面倒見はいいが金はないメキシコサラマンダー准教授
・ハイレベルな教育 学科内の発言力が強い オオサンショウウオ教授
・完全放任主義 新しい機器がすき アメフクラガエル准教授

などなど、文章説明で「どの先生の研究室を選ぶかで、確かにいろいろ変わってきそう……」というリアルな悩ましさを感じつつ、メキシコサラマンダー准教授の個性的ないで立ち、オオサンショウウオ教授のどっしり安定ムードのイラストがあることで、なんだかほのぼのと「先生もいろいろな方がいらっしゃるよね!」と、ふふっと笑う、ちょっとした余裕が生まれた気がします。

1/2ページ

最終更新:4/14(日) 12:00
ねとらぼ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事