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「5G」電波割り当て、携帯各社の本音

4/14(日) 10:44配信

ニュースイッチ

同じ枠数欲しかったソフトバンク

 総務省は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルに第5世代通信(5G)の周波数を割り当てた。9月のラグビーワールドカップ(W杯)でプレサービスが始まり、2020年春に商用化される。5G展開で世界をリードするために、超高速、超低遅延、多数同時接続という三つの特徴を生かしたサービスをいつどこで開始するのか。今後各社は競い合って5Gの新たな波を起こしていく。

 5Gの周波数割り当てではNTTドコモとKDDIが3・7ギガヘルツと4・5ギガヘルツ帯で申請通り2枠を獲得した一方、2枠を希望したソフトバンクは1枠にとどまった。4社の5G特定基地局開設計画の審査結果で、ドコモとKDDIがソフトバンクと楽天モバイルの評価を大きく上回ったからだ。28ギガヘルツ帯については、4社とも希望通りに1枠づつ割り当てられた。

 3・7ギガヘルツと4・5ギガヘルツ帯の周波数割り当てでは4社ともに3600メガ―3700メガヘルツ帯、3700メガ―3800メガヘルツ帯を第1・第2希望にした。その理由は欧州の5Gと同じ周波数枠となり、5G機器の汎用品が調達しやすくなるという利点があったためとみられる。

 審査の結果、3600メガ―3700メガヘルツ帯を獲得したのはドコモで、KDDIは第2希望の3700メガ―3800メガヘルツ帯を獲得した。4社の開設計画を比較審査した合計点で、ドコモが18・3点でトップとなり、KDDIが17・3点で2位だったからだ。

 ソフトバンクは3・7ギガヘルツと4・5ギガヘルツ帯で2枠を希望したが、割り当ては第4希望の3900メガ―4000メガヘルツ帯の1枠だけ。1枠を希望していた楽天モバイルは3800メガ―3900メガヘルツ帯を割り当てられたが、この枠はソフトバンク、楽天モバイルともに第3希望だった。比較審査のソフトバンクの合計点が4・7点と、楽天モバイルの8・7点を下回ったからだ。

 審査項目で総務省が重要視したのは24年度末までの「全国の5G基盤展開率」「特定基地局の開設数」「MVNO(仮想移動体通信事業者)への接続契約数」だ。5Gの基盤となる高度特定基地局のカバー率はドコモが97・0%、KDDIが93・2%だったが、ソフトバンクは64・0%、楽天モバイルは56・1%にとどまった。

 一般的に周波数が多くある方が大容量の通信が可能になる。超低遅延、同時多数接続といった性能には影響がないとみられるが、今回1枠にとどまったソフトバンクがどう巻き返すか注視する必要がある。

 「本音では(ドコモやKDDIと)同じ枠数を欲しかったが、さほど背伸びする必要はない」―。ソフトバンクの宮川潤一副社長は3・7ギガヘルツ帯と4・5ギガヘルツ帯で1枠しか割り当てられなかったことについて言及した。

 5Gの基盤となる高度特定基地局のカバー率が、ドコモやKDDIの90%超と比べて差がついたことには「10キロメートル四方に高度特定基地局を1局だけ作るのではなく、既存の周波数との組み合わせで21年度末までに90%以上の人口カバー率を実現させたい」と話す。既存の小型基地局(スモールセル)のソフトウエアのアップデートなどで5Gに対応可能にすることで、コストを抑えながら5G対応地域の拡大を迅速化するとみられる。

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最終更新:4/14(日) 11:09
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