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バレー新Vリーグ初代女王は久光製薬 個ではなくチーム「全員で勝ち取った優勝」

4/14(日) 12:30配信

THE PAGE

バレー新Vリーグ初代女王は久光製薬 個ではなくチーム「全員で勝ち取った優勝」

 バレーボールの新V.LEAGUE「初代女王」の座を勝ち取ったのは久光製薬だった。持ち点0から「ファイナル8」を勝ち抜き「ファイナル3」で昨季準優勝のJTをゴールデンセットの末破り決勝に進出し「下克上」と勢いに乗る東レに、第1戦のファイナルで先勝、第2戦のグランドファイナルではフルセットの末敗れたが、続く1セット(25点)制のゴールデンセットを制し、V・プレミアリーグ時代とあわせ、2季連続7度目の優勝に輝いた。

【写真特集】バレーボールの新V.LEAGUE「初代女王」の座を勝ち取ったのは久光製薬スプリングス

「いろんな壁にぶち当たったりしながらやってきた」

 新たにスタートしたV.LEAGUEの「初代女王」「平成最後のチャンピオン」。歴史に名を刻んだのは久光製薬スプリングスだった。東レに敗れた流れの中で初めて「ゴールデンセット」を乗り越えての優勝。「こんなにも苦しいことは初めて。ここまで来る中で一人ひとりが悩んだり、いろんな壁にぶち当たったりしながらやってきたので、最後に勝ちきれて本当によかった。全員で取った優勝です」とキャプテンの岩坂名奈は涙。「勝てたのは声援してくれたファンのみなさんのおかげです」と酒井新悟監督も声を詰まらせた。

 前週のファイナル(第1戦)ではストレート勝ちしていたものの、グランドファイナルでは、後がなく、同じく先勝されてからJTを破った「ファイナル3」のようにスローガンである「執粘」をコートで表現しようと一体となった東レに思いのほか苦戦した。ブロックタッチを取られ拾われることで攻め急ぎ、決め急ぎ、気持ちの余裕のなさや焦りからかコンビがしっくり合わず、思うように攻撃が決まらない。

 逆に、東レの新人セッター関菜々巳がいつもの「レフトレフト」ではなくミドルやライト、バックアタックなどとトスをうまく散らし、第1戦と攻め方を変えてきたことにブロッカーが遅れ、ディグとの連携が乱れ、強みであるトータルディフェンスが戸惑った。東レから完全に「流れ」を奪い返せず、第2戦を逆転で落とした。

今までやってきたこと、積み重ねてきたこと

 戦いは「ゴールデンセット」に。15分のインターバル、「1セット、気持ちだけ。積み重ねてきたものを思い出してみんなでチームで戦おう」「焦らず1本ずつ頑張ろう」「やるしかない」……みんなで声を掛け合った。目を合わせ、手をつなぎあった。

 「ポジティブな声が上がっていたので自分もポジティブな感情になれて、できることをやるだけと切り替えて入れた」と野本梨佳。「控え室に戻ったら気持ちもリセットできて嫌な思いもなかった」と新鍋理沙。

 今までやってきたこと、積み重ねてきたこと。

 課題だったセットのスタート、前半の戦い方。「8点ゲーム」を重ねて「入り」への意識を高め、意見を出し合ってきたその成果が出た。8-5と先行する。取り組んできた「トータルディフェンス」でも相手エースのヤナ・クランへのブロックを確認。「高い、どうしようもないコースはしかたないから、他のコースやインナーなどしっかりと割り切って徹底しようと話した」とリベロの戸江真奈。ヤナに決められることも多かったが、サーブで主導権を握りブロックとディフェンスの関係で守り攻め返す。ブロック3得点、サーブ効果率は13.0、東レの5.6を大きく上回った。いつもの姿を取り戻した久光製薬は最後までリードを奪われることなく25-18で粘る東レを振り切った。

 「ミドルとして攻撃の存在感を出したい」と言っていた岩坂名奈も要所でクイック、ブロックを決めた。「苦しみながらも全員でリードブロックなど作り上げてきたものがある。いろんなことを経験してきた、そのプライドが出たのかな」と岩坂。エースの石井優希は「8年連続でファイナルに上がっているプライドと意地。勝ちたい思いが強かったから勝ちきれた。ゴールデンセットはリラックスして楽しめました」と笑顔を見せた。

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最終更新:4/26(金) 8:17
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