ここから本文です

訪米終えた文大統領、金委員長の説得という課題を解決できるか

4/14(日) 7:18配信

ハンギョレ新聞

トランプ大統領の対話意思と文大統領への信頼を確認 制裁緩和や“スモール・ディール”など具体的なカードはなく トップダウンの方式に基づき、金委員長の決断を説得する見込み トランプ大統領の「人道支援」、「段階的解決」発言もテコに 

 ドナルド・トランプ米大統領から3回目の朝米首脳会談を行う意思があるという回答を得た文在寅(ムン・ジェイン)大統領の次の課題は、トランプ大統領と再び向かい合うよう、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長を説得することだ。トランプ大統領は「対北朝鮮制裁の維持」方針を明確にしており、金委員長は「自力更生」を強調して長期戦に備える姿勢を示しているため、(課題の)難易度が高まっている。

 ひとまず、文大統領が南北首脳会談を推進し、金委員長を説得するための基本動力は作られた。11日(現地時刻)、ホワイトハウスでトランプ大統領に会い「金委員長との対話の扉は開かれている」という立場を確認したことは、大きな意味がある。トランプ大統領が文大統領に「南北首脳会談や他の接触を通じて把握した北朝鮮の立場を、できるだけ早く私に知らせてほしい」と要請したことも、仲裁者または促進者として文大統領の役割に重ねて信頼を示したものと言える。

 しかし、金委員長を説得するカードが明確でないのが問題だ。政府は北朝鮮の非核化に向け、「包括的合意、段階的履行」という大きな構想をもとに、“スモール・ディール”や“グッド・イナフ・ディール”(十分良い合意)で解決していく方法を追求してきた。ところが、トランプ大統領は「スモール・ディールを受け入れる意向があるか」という記者団の質問に対し、「現時点で我々は“ビッグ・ディール”について話している」とし、「ビッグ・ディールとは私たちが核兵器を除去しなければならないということ」だと答えた。

 北朝鮮が求める制裁の解除について、トランプ大統領は「制裁が引き続き維持されることを望む」という立場を再確認した。彼は「金剛山(クムガンサン)観光と開城(ケソン)工業団地の再開をどれほど支持するか」という記者団の質問に対し、「適切な時期が来れば、私は大きく支持する」としながらも、「今はその適切な時期ではない」と一線を引いた。一方、金委員長は10日の労働党中央委員会全員会議で、「制裁で我々を屈服させようと血眼になって誤断する敵対勢力に、深刻な打撃を与えなければならない」と述べた。 両者が互いに要求する期待水準が高い状態であり、接点を見出すことは容易ではないと見られる。

 韓米が直ちに公開できない“切り札”でも持っていない限り、文大統領はトランプ大統領に直接確認した「ビッグ・ディール」と「より明るい経済的未来」という立場を金委員長に伝え、決断を下すよう説得するしかない。トランプ大統領が共感した「トップダウン方式」の長所を最大限掘り下げなければならないわけだ。

 人道支援を通じて、対話の雰囲気を作っていく案も考えられる。トランプ大統領は「現在、人道主義的事案について論議している」とし、「正直に言って、韓国が北朝鮮に食糧など様々なものを支援するのは良いと考えている」と述べた。韓国政府が国際機関を通じて人道支援を行うことに同意を示したものと見られる。政府は2017年9月、ユニセフと界食糧計画(WFP)の北朝鮮母子保健・栄養支援事業に、南北協力基金から800万ドルを供与する案を議決したが、米国の対北朝鮮圧迫キャンペーンのため、執行を見送ってきた。しかし、国連安保理の核心制裁の解除を求める北朝鮮が、人道支援という“誠意”に、いかなる反応を示すかは不透明だ。

 むしろ、トランプ大統領が同日「ビッグ・ディール」に重きを置きながらも、「様々なスモール・ディールが行われる可能性もある」、「段階的に、パッチワークのように解決することもできる」と言及したことが、対話の接点になる可能性もある。マイク・ポンペオ米国務長官が前日、議会で「対北朝鮮制裁に若干の余地を残したい」としながら、「ビザ」に触れたのも同じ脈略といえる。これは、米国の人道支援団体の訪朝や北朝鮮の海外派遣労働者に対するビザ制限の緩和を念頭に置いたものと見られる。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:4/14(日) 7:18
ハンギョレ新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事