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セクハラ対策を覆う闇、なくならぬ二次被害 禁止規定も定義もできず、海外に遅れる日本

4/15(月) 7:12配信

47NEWS

 昨年、元財務事務次官のセクハラが発覚し、長年放置されてきたこの問題が注目を集めた。4月12日で発覚から1年。安倍晋三首相は「セクハラは明白な人権侵害。あってはならない」と明言した。しかし現在も抜本的な改善とはほど遠い状況が続く。被害者は救済されるどころか二次被害に遭うことも多い。「大したことない」と言われ「落ち度はないのか」と責められる。性暴力を告発する動き「#MeToo」が広がり、各国で対策が進む中、海外から大きく遅れる日本が、世界的潮流に追いつくのはいつなのか。

 ▽会社も、警察も、検察も…悪いのは私なのか

 30代の派遣社員小松愛子さん=仮名=は数年前、職場でいきなり同僚の男から抱きつかれ、体を触られた。セクハラというより性犯罪。だが、会社の動きは鈍かった。

 上司に相談すると「俺にどうしろと言うんだ」「隙があったんじゃないか」と開き直られた。会社には労働組合もなく、他に相談窓口もない。結局、刑事告訴し、同僚は警察に強制わいせつ容疑で逮捕された。

 捜査の過程で、二次被害に遭った。「大声を出して逃げることもできたはず」「あなたに絶対落ち度は無かったのか」。事情聴取で警察官や検事からたびたび言われたことが頭から離れない。「悪いのは私なのか」という思いに苛まれた。その後、男の家族から懇願され、示談に応じて告訴を取り下げた。

 二度と自分のような被害者を出してほしくない。小松さんは職場の環境改善を求めて労働局に相談した。アドバイスに従い、事業主と労働者の紛争解決手段である「調停」をすることになった。

 ところが、ここでも二次被害に遭う。

 ▽二次被害の加害者は弁護士

 調停委員を務めた男性弁護士は始終、高圧的だった。書類を見ながら、持っていたペンを何度も机に打ち付け、開口一番「非正規雇用の方ですね」とつぶやいた。見下すような態度に、不信感が募った。

 この弁護士は小松さんに「何された」と質問し、繰り返し説明させた。被害を思い出すたびに苦しむ小松さんへの配慮は全くなかった。

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最終更新:4/15(月) 7:12
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