ここから本文です

格ゲー業界騒然! パキスタン人が異様に強い理由 「地元には、まだまだいる」発言の真相、現地で確かめた

4/17(水) 7:00配信

withnews

ゲーム熱は電気とともに押し寄せた

 しかし、なぜこれほど、ゲーム熱が高まっているのか。ビラルさんやアワイスさんらは、主に3つの理由を指摘した。

 1つは、若者の多さだ。パキスタンの人口は、世界6位の2億777万人。このうち約6割を、25歳以下の若者が占めている。圧倒的なゲーム人口と、層の厚さ。各地方の有名選手たちが100人近く集まる全国大会は、年10回近く開かれるまでに市場が育ってきた。

 また、電力事情の改善も追い風になっている。中国によるインフラ投資で発電所が整備され、ここ数年、停電が少なくなってきた。中流階級では希少だった電気が当たり前のものとなりつつあり、ゲームを楽しむ環境が家庭に浸透してきたことが、大きく影響している。

 さらに、ゲームセンターの役割も無視できない。インターネットの通信速度が上がってきているとは言え、オンライン対戦を楽しむほどには、回線や機器が整っていない。ゲームセンターに足を運んだ方が、より早く、より安く、強い練習相手を見つけられる。騒がしいゲームセンターでヤジを飛ばされたり、初対面の相手に値踏みされたりしながら場数を踏むことで、大一番で実力を出し切る「勝負度胸」が鍛えられていくのだという。

 ラホール市内に住む学生のムハマド・ファルズィーンさん(16)も、ゲームセンターを好む選手の1人だ。放課後に塾で2時間勉強した後、ゲームセンターで2~3時間練習して帰る。先輩の技を間近で観察し、対戦を申し出る。2018年の全国大会で3位に躍り出て、2019年もベスト4入りした。

 ムハマドさんは公立学校で学年約300人のうち成績トップ。両親も学業とゲームの両立を後押しする。本人は流ちょうな英語で「あと数年も経験を積めば、先輩たちに負けることはないでしょう」と涼しげに語る。

 ゲームセンターの店主ザミンさんは「この子は間違いなく、第2のアルスランになる。経験がものを言う『鉄拳』で、一回り上の選手と渡り合っているのだからね」と太鼓判を押した。

ゴールデンウィークに大阪へ

 アルスランさんは近く、再来日する予定だ。

 招いたのは、ゲームの企画や実況も手がける日本の鉄拳プレーヤー・黒黒さん。「(アルスランさんの)実力が本物なのか、皆さん観たくありませんか?」とクラウドファンディング(https://camp-fire.jp/projects/view/141700)で呼びかけると、目標額の渡航費20万円が6日間で集まった。ゴールデンウィークに大阪で開催される催しに参加する見通しだ。

 アルスランさんは「短い期間で寄付を集めてくれた皆さんに感謝しています。日本の人たちとプレーするのを楽しみにしています」と意気込んでいる。

4/4ページ

最終更新:4/17(水) 14:05
withnews

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事