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豊田通商、福島で水酸化リチウム製造。90億円投資、豪資源会社と合弁

4/15(月) 6:04配信

鉄鋼新聞

 豊田通商は12日、国内で水酸化リチウムの製造事業を開始すると発表した。炭酸リチウム生産のパートナーである豪リチウム資源開発大手、オロコブレと福島県双葉郡楢葉町に合弁会社「豊通リチウム」(資本金・10億円)を昨年10月に設立。総額90億円を投じて今上半期に工場を着工し、2021年上半期からの生産開始を目指す。

 豊田通商は、14年末からオロコブレと共同でアルゼンチン・オラロス塩湖において炭酸リチウム生産を開始し、昨年11末には拡張を決定している。需要が伸びている車載二次電池用炭酸リチウムの供給だけでなく、リチウム電池の技術革新に伴い二次電池の高容量化も見込まれることから、原料となる水酸化リチウムの生産・供給体制を構築することを決めた。
 このほど設立した豊通リチウムの出資比率はオロコブレ75%、豊田通商25%。社長(非常勤)は豊田通商の片山昌治金属本部COO金属資源SBU担当が就く。出資比率ではオロコブレの比率が4分の3となっているが、豊田通商は昨年260億円を投じてオロコブレに15%出資している。また、同資金はアルゼンチンの炭酸リチウム生産拠点の拡張と豊通リチウムの設立資金に使用されている。
 水酸化リチウム生産能力は年1万トン。水酸化リチウムの原料である炭酸リチウムをアルゼンチンのリチウム生産拠点サレス・デ・フフイ(SDJ)から調達する。販売は全量を豊通マテリアルが請け負い、車載二次電池用だけでなく他工業製品用にも販売する。昨年の炭酸リチウム生産能力の拡張や今回の生産拠点新設を通じ、自動車の電動化シフトに伴うリチウム需要の増加に対応していく。
 豊通リチウムは東日本大震災で被害を受けた福島県蓋馬郡楢葉町で事業を始める。今回の事業は、経済産業省の自立帰還支援雇用創出企業立地補助金の対象でもあり、50人以上の新規雇用を予定。地域経済の活性化や復興の加速化に貢献する考え。

最終更新:4/15(月) 6:04
鉄鋼新聞

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