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久保建英の相次ぐバルセロナ移籍報道を否定したFC東京社長の本音は何か?

4/15(月) 5:00配信

THE PAGE

 前半だけで3ゴールを奪ったアントラーズ戦でも、久保は眩い輝きを放っている。波状攻撃を受けていた16分。自陣の中央でこぼれ球を左足で巧みにかき出し、間髪入れずに前線のFW永井謙佑が加速した先に落ちる山なりの縦パスを送った。

 電光石火のカウンターを発動させ、リードを2点に広げるFWディエゴ・オリヴェイラのゴールの起点になったパスを、久保は「狙っていたし、連携もよかった」と心憎いほど冷静に振り返る。

「(永井)謙佑さんが上手くトラップしてくれて、そこからのドリブルが大きかった。試合を重ねるごとに(周囲と)理解し合えているところもあると思います」

 再びオリヴェイラが決めた29分の3点目は、自陣から久保が大きく蹴ったボールの目測を相手DFが誤ったことがきっかけだった。久保自身は「ほぼクリア。とりあえず蹴っておこう、という感じ」と素っ気なかったが、蹴る直前には華麗なテクニックを披露している。

 こぼれ球を胸で拾い、ボールをピッチに落とさずに左足でコントロールしながら、相手を軽やかにかわしていた。5勝2分けと無敗をキープするチームの中心にいる17歳に目を細めながらも、今回だけでなく2月中旬にもバルセロナへの復帰がスペイン発で報じられるなど、昨シーズンまでとは明らかに一線を画す状況に、大金社長は偽らざる胸中も明かしている。
「チームの好調さは、久保の力もあると思っている。クラブとして今後も久保が必要だということに変わりはないけど、世界に注目されるだろうな、とも感じている。もちろんいいことなんですけど、(海外に)出したくはない、というのは本音としてありますよね」

 久保がさらに成長を加速させていけば、自ずとステップアップを果たす時期が訪れる。ごく近い未来の日本代表をも担える逸材へ送るエールと、新たな旅立ちをなるべく遠ざけたい本音。大金社長を含めた、FC東京に関わるすべての人々が二律背反する思いを抱きながら、19日の次節では勝ち点17で並び、得失点差でわずかに後塵を拝する首位サンフレッチェ広島との頂上決戦に臨む。

(文責・藤江直人/スポーツライター)

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最終更新:4/15(月) 5:00
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