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ボーイング737MAX事故でも米追従で日本は“思考停止”。航空機の安全覇権握った中国

4/15(月) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「いま乗りたくない飛行機は」と聞かれれば、迷わずボーイング737MAX8を挙げる人は多いだろう。

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エチオピアで3月10日に起きた墜落事故(157人死亡)は、世界の航空機秩序をリードしてきた米連邦航空局(FAA)の権威失墜という思わぬ波及効果をもたらした。同時に安倍政権は、FAAの権威にすがり最後の最後まで運航停止措置をとらず対応が遅れた。「思考停止」のまま、日米同盟を最優先する悪い癖がここでも出てしまった。

3日間も運航継続

ボーイング社は事故原因について「制御システムの誤作動だった」と認める声明を出したが、まずFAAの権威失墜と米中関係など国際政治への波及を振り返ろう。

事故が起きると、中国民用航空局が翌11日、国内航空各社に対し同型機の運航の一時停止を求める通知を発表。墜落機に乗った中国人8人が犠牲になったこと、中国航空各社が計96機(共同通信)の同型機を保有していることを考えれば、当然の措置だろう。

当事者のエチオピア航空当局も11日、同型4機の運航停止を発表した。

問題はFAAの対応だ。FAAは11日の段階では、同型機のシステムの改良を4月までに義務付けるとしただけで、「機体自体は安全に飛行できる」として、運航停止措置をとらなかったのである。

アメリカでは、サウスウエスト航空など3社が計72機の737MAX8と737MAX9を保有・運航している。FAAが運航停止措置を出さなかったため、3社は運航を続けた。しかし不安視した乗客が予約をキャンセルするなどの事態が起きていた。運航を継続した3日間に事故が起きなかったのは幸いだった。

トランプ命令を受けての決定

中国とエチオピアの運航停止措置を受け、12日にはシンガポール、マレーシアをはじめイギリス、フランス、オーストラリア、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、インドなど世界約50カ国が次々に運航停止措置に踏み切った。

さらに欧州32カ国が加盟する欧州航空安全庁(EASA)も12日から全便の運航と欧州上空停止措置を決めたのである。

FAAが世界で370機余りの同型機の運航停止に踏み切ったのはエチオピア航空の墜落事故から3日後の13日だった。しかもトランプ大統領の運航停止命令を受けての決定だった。

アメリカでの航空機の開発、製造、修理、運航のすべてはFAAの承認なしには行えない。今回の対応遅れは、「航空機の安全秩序の最大の管理者」とみられてきたFAAの権威を一気に失墜させた。

事故機のフライトレコーダー(飛行記録装置)などの解析をめぐり、エチオピアがアメリカへの引き渡しを拒否、フランスがブラックボックスを解析することになったのも、権威失墜を裏付ける。

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最終更新:4/15(月) 12:10
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