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「生まれる可能性は99%ない」と宣告された“体重20kg”の女性が出産 夫婦で乗り越えた葛藤と母子生命の危機

4/15(月) 11:04配信

AbemaTIMES

 愛知県名古屋市に住む一人の女性が、母子ともに生命の危機を乗り越えて母になった。女性の名は寺嶋千恵子さん(32)。寺嶋さんは、徐々に筋肉が萎縮していく国指定の難病「脊髄性筋萎縮症」を乳幼児の時に発症。以来、およそ10万人に1人が発症し、未だ根本的な治療法が見つかっていない重度の難病と闘っている。体重は小学校1年生の平均とほぼ同じ20kg。日々の暮らしにおいては筋力が足らないため車椅子が、さらに背骨が曲がって横隔膜を圧迫するため就寝時には呼吸器が手放せないという。彼女を支えるのは夫の成人さん(29)。現在は産休を取得し、ヘルパーと共に24時間付きっ切りで千恵子さんを介助と育児を行っている。

 二人の出会いは今から4年ほど前、難病を患う千恵子さんが、障害者の自立支援をする社会福祉法人の活動を行う中で、ヘルパーとして働く成人さんと知り合ったことがきっかけだった。成人さんは「すごいまっすぐ生きている彼女が最初から気になっていた」と二人の馴れ初めを振り返っている。

 2年の交際を経て2018年に結婚した二人は、その年の4月に新しい命を授かることになる。その当時の心境を「子どもが欲しいなと思っていたところに来てくれた」と明かした千恵子さんだったが、妊娠・出産は難病を患う彼女にとって大きなリスクでもあった。千恵子さんが息をできない状態では、胎児も同じく息をすることができず、担当の医師からは「生まれる可能性は99%ない。母子ともに亡くなってしまう可能性もある」という宣告を受けた。また、生まれつき重度の脊髄性筋萎縮症を患う女性の出産は世界的にも前例がなく、千恵子さんの命を思えば医師の見解は妥当なものに思われた。

 子どもの命はもちろん、千恵子さんの命まで失われるかもしれない。その状況について成人さんは「本当に素直に二人で喜んで、嬉しかったけど、ずっと迷いがあった。『おろす』という言葉を出すのは正直つらかったが、その言葉を言えるのも僕しかいなかった。嫌でできた子ではなく、望んでいた子ども。それだけに葛藤があった」と説明した。

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最終更新:4/15(月) 14:15
AbemaTIMES

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