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[社説]WTO判断に無理難題吹っかける安倍政権

4/15(月) 12:00配信

ハンギョレ新聞

 日本政府が「福島水産物輸入禁止」に関連する世界貿易機関(WTO)の最終審判断に無理難題を吹っかけている。「日本は敗訴していない」などと我を張るかと思えば、世界貿易機構の粗探しに熱を上げている。国際規約を尊重しなければならない国際社会の一員としてありえない態度だ。

 世界貿易機関提訴は日本政府が行った。韓国政府は福島の原子力発電所事故後の2013年、福島と周辺地域水産物について輸入禁止措置をした。国民の安全と健康の責任を負うべき政府として当然しなければならない事をしたのだ。韓国だけでなく50カ国余りが輸入禁止措置をした。それなのに日本政府はこの問題を貿易紛争に持ち込んだのだ。唯一韓国政府だけを相手に提訴をした。それなら世界貿易機関の最終判定に従うのが当然だ。しかし、菅義偉官房長官は世界貿易機関の「韓国勝訴」判断直後に記者会見を行い「我々の主張が認められないのは非常に残念」として、「日本の食品は科学的に安全で韓国の安全基準にも十分に合うという1審の判断は2審でも維持された。日本が敗訴したという指摘は当たらない」と強弁した。まさに我田引水だ。河野太郎外相は「韓国に対して輸入制限措置の撤廃を要求するという立場に変わることはない」と話した。ひとことで言って無礼な態度と言わざるを得ない。

 また日本政府や一部の言論は見当違いな「世界貿易機関改革論」を持ち出している。河野外相は「世界貿易機関の上告機関が機能していない」とし、「日本は世界貿易機関の現代化に努力する」と話した。極右指向の産経新聞は「何のためのWTO」という名の社説で「とうてい納得できない乱暴な判断」とし、「今回の決定は世界貿易機関改革の必要性を再認識させるもの」と主張した。昨年2月、世界貿易機関が1審で日本の手をあげた時の日本政府は「歓迎する」として「韓国は世界貿易機関の決定を重く受け入れることを願う」と明らかにしていた。「甘ければ飲んで苦ければ吐き出す(自分勝手)」の典型だ。

 勝訴を予想していた日本が受けた衝撃は大きいだろう。日本は勝訴すれば韓国だけでなく他国にも輸出を拡大できると期待していたが、全て計画が狂ってしまった。かえって日本の水産物の安全性に対する疑念だけを増やす形になった。

 日本の中で安倍政権に対する批判と責任論が沸き起こっているという。このような状況で安倍政権が韓国政府や世界貿易機関などの外部に注意を向けるのは「国内政治用」だという分析がある。7月に予定されている参議院選挙の前哨戦とされる大阪と沖縄の補欠選挙(4月21日)を控え、責任論をごまかして支持を結集しようとする意図だ。日本政府の関係者たちが14日、「安倍首相は6月に大阪で開かれる主要20カ国(G20)の首脳会議で文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談を先送りする検討に入った」と共同通信などのマスコミに流したのも、これと無関係ではなかろう。

 日本政府のこのような態度は無責任なことこの上ない。韓国内の反日感情を膨らませ、両国関係の回復を難しくさせかねない。日本政府は今他人のせいにするのではなく、世界貿易機関の判断をきちんと受け入れ、自国の水産物の安全性を高めることに力を注ぐべきだ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:4/15(月) 12:00
ハンギョレ新聞

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