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真価を発揮するルーキーに注目! 「ウェッジのバリエーション」がエイミー・コガの安定感を生む【辻にぃ見聞】

4/16(火) 12:05配信

ゴルフ情報ALBA.Net

今季6戦を終えた国内女子ツアー。先週の「スタジオアリス女子オープン」は海外メジャー明けの申ジエ(韓国)が、2019年の初勝利をつかむ大会となった。そんななか上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が気になった選手は誰だったのか?この試合で気になった選手をピックアップ!

グリーン上では…これがエイミーのエースパター【大会フォト】

■活躍続けるルーキーの強みはバリエーション豊富なウェッジ技術

今大会で辻村氏の目に止まったのは、ハワイ生まれのルーキー、エイミー・コガだ。昨年のプロテストを1位で通過した23歳は、開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」でいきなり2位タイと活躍。その後も第4戦の「アクサレディス」で予選落ちした以外は、すべて決勝までコマを進める安定したシーズンを送っている。先週も今季2度目となるトップ10入り(10位タイ)。すでに賞金も約1159万円を獲得し、シード入りへ好ペースで進んでいる。

そんなエイミーに、以前好きなクラブを辻村氏が聞いた時に返ってきた答えが「ウェッジ」。その理由は「上げたり転がしたり色々できるからです」というものだったそうだ。その回答に、辻村氏は深くうなずく。

「実際にウェッジがうまい選手。フェースを開いたり閉じたり、ボールを転がしたり上げたり色々なバリエーションを持っていますね。スピンコントロールもバツグン。ハワイ生まれということもあって、子供のころから芝の上で打てるし、強い風もある環境で遊びながらウェッジの技術を覚えたのではないでしょうか」

そんなエイミーが愛用するウェッジは、姫路の老舗メーカー・共栄ゴルフが手がけるブランドTakumi Japanの「TJ PROモデル TYPE S」という珍しいもの。「日本の職人技による、純国産・軟鉄鍛造ウェッジの良さを世界にPRする」というコンセプトのクラブで、「見た目ではリーディングエッジの曲線だったり、重量も微調整していて。父にも『ウェッジにうるさい』と言われています(笑)」と道具にも強いこだわりがうかがえる。

これに加え、平均パット数でパーオンホールは「1.8165」で8位、1ラウンド当たりも「29.5789」で4位とグリーン上でも高水準の技術を持つ。辻村氏も「色々な角度でラインを確認し、読み方やブレークポイントを探すのもうまい。アプローチ、パットとグリーン周りがしっかりと強化されているという印象ですね。スコアメイクでそこを一番大事にしていることが伝わってきます」と称賛した。

■ショットに力強さがプラス

もともとアプローチが好きなエイミーに対し、辻村氏はショット面でも昨季までとの違いを感じている。

「昨年に比べショット、スイングに力強さがでていますね。これまではグニャーと体が折れてしまう場面を見ることがありましたが、今年は違う。体に強さがでてきましたね」

実際にエイミーに話を聞くと、今オフはフィジカル面の強化を重点的に取り組んできたことを明かした。昨年末には父・古賀裕規男さんの地元・長崎県佐世保市にある自然公園の山道を頂上まで走り込む練習で、徹底的に下半身を強化。さらに、年始はハワイでフィジカルトレーニングに励み、「毎日筋肉痛で、ご飯を食べるのもきつかったです」という生活を送った。これがスイングにしっかりとした軸を生み、そして結果として表れた。

さらに辻村氏は、「素振りの時に、普通に構えてから必ず一度左足を右足に寄せて、そこからまた左足を踏み込むという動きをしています」という部分にも着目。これによって「下半身でリズムをとること、そして下半身主導でどこから順番に踏み込んでいくかをあらかじめイメージしているのでしょう。それが自然にできていますね」という効果があることを説明した。

「ドライバーも安定しているし、全体的にバランスがいいですね。先週は、最終日こそスコアは落としましたが、大きく崩れるイメージもありません。ショットが悪い時は叩いてしまう、というわけでもないのは、アプローチ、パットで粘れることが大きい。『私はここで勝負する』というものがしっかりとある。上に行く人は、必ず自分の勝負ポイントを持っていますから」

ルーキーながら安定した成績を残すことができる要因を、辻村氏はこのように分析した。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、小祝さくら、永井花奈、松森彩夏、藤崎莉歩、山村彩恵などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

(撮影:佐々木啓)<ゴルフ情報ALBA.Net>

最終更新:4/16(火) 12:05
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