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ノートルダム大聖堂「再建」へ、国際的な支援始まる

4/16(火) 20:56配信

毎日新聞

 【パリ賀有勇、ブリュッセル八田浩輔】フランス・パリ中心部にある観光名所のノートルダム大聖堂で15日夕、大規模な火災が発生し、約15時間後に鎮火された。高さ約90メートルの尖塔(せんとう)が焼け落ちたものの、大聖堂を象徴する南北の塔は崩落を免れた。マクロン仏大統領は「再建」を約束し、フランス国内外から寄付の動きが既に始まっている。

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 仏メディアによると、午後6時50分(日本時間16日午前1時50分)ごろに出火。1時間ほどで木製の尖塔や大聖堂の屋根が焼け落ちた。消防士約400人が消火作業にあたり、うち1人がけがをした。

 ローラン・ヌニェス副内相は16日、「出火原因はまだ不明で捜査中だ」と述べた。出火当時、大聖堂は改修工事中で、仏メディアは尖塔の周囲に組まれていた足場付近から火が付いた可能性を指摘している。仏検察などによると、出火時は閉館時間帯で観光客らはおらず放火の形跡もなかったことから、何らかのトラブルにより出火したとみられる。

 マクロン氏は15日夜、「共に再建しよう。今後何年もの間、フランスにとって重要なプロジェクトになるだろう」と呼びかけた。また、欧州連合(EU)のトゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)は16日、仏ストラスブールの欧州議会で演説し、「フランス一国だけでも再建は可能だろう。しかし、重要なのは物質的な支援にとどまらないものだ」と述べ、加盟国に対して大聖堂の再建に向けた協力を呼びかけた。

 再建には莫大(ばくだい)な資金が必要であることからパリのイダルゴ市長は16日、国際的な寄付を呼びかけ、すでに寄付が集まり始めている。フランスの資産家として知られるLVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)グループの主要株主ベルナール・アルノー氏は2億ユーロ(252億円相当)、グッチやサンローランといった高級ブランドを保有するケリンググループのフランソワ・アンリ・ピノー会長兼CEOは1億ユーロ(126億円相当)の寄付を表明した。

 大聖堂は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産にも登録されている。AFP通信によると、イエス・キリストが処刑されるときに身に着けていたとされる聖遺物「いばらの冠」や、カペー朝の王が身に着けていたとされる上着などの貴重な所蔵品の一部は、消防士らに運び出されて無事だった。しかし、大きな絵などはそのままで、被害が懸念されている。

最終更新:4/16(火) 22:11
毎日新聞

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