ここから本文です

母「娘のつらさ実感」神戸いじめ再調査 スクールカースト言及

4/16(火) 21:46配信

毎日新聞

 2016年に神戸市立中学3年の女子生徒(当時14歳)が自殺した問題で、市の再調査委員会(委員長・吉田圭吾神戸大大学院教授)は16日、3年間続いたいじめを自殺の原因だとする報告書を久元喜造市長に提出した。市教委側による同級生の聞き取りメモの隠蔽(いんぺい)について批判したほか、新たに3年の担任による不適切な学級運営がいじめを誘発したとの問題点も指摘した。女子生徒の母親は「諦めなくてよかった。丁寧な調査に感謝している」と心境を述べた。

 記者会見で母親は「娘がいなくなり、ずっと頭が真っ白だった。報告書ができてやっと娘のつらさを実感できている」と苦しい胸の内を明かした。

 報告書は、絵を描くことが好きだった女子生徒に対し、2年の時に「絵がきもい」などと陰口を言ういじめがあったと認定。母親は「娘が好きになったことをばかにされて本当に悲しい」と話した。

 報告書では、生徒間の序列を表す「スクールカースト」に言及。2年時に強い立場の生徒からのからかいや無視、仲間外しなどの構造的ないじめが起きたと認定。3年時の担任が、発言力の強い生徒の意見を追認する学級運営をし、自殺する前月に体育会の練習を休んだことを責め立てるいじめを引き起こしたと判断した。

 再調査委は、女子生徒は2年の時のいじめで学校内で完全に孤立し、誰に相談しても無意味という絶望感を抱き、3年の担任の対応も影響し、自殺の要因に「いじめが大きく寄与した」と結論づけた。

 市教委の第三者委の調査について、吉田委員長は「いじめを認定しようという点が弱かった」と指摘。市教委首席指導主事(当時)が同級生6人への聞き取りメモを隠蔽した問題について、別の委員は「調査の初動に影響した」と厳しく批判した。

 会見した神戸市教委の長田淳教育長は「生徒のSOSを受け止めることができず、自死を防げなかった。遺族の心に寄り添えず申し訳ない」と謝罪した。【栗田亨、目野創、反橋希美】

 ◇いじめなどの相談窓口

・24時間子供SOSダイヤル=0120・0・78310(なやみ言おう)、年中無休、24時間

・児童相談所全国共通ダイヤル=189(いち早く)、年中無休、24時間

・子どもの人権110番=0120・007・110、平日午前8時半~午後5時15分

・チャイルドライン=0120・99・7777、毎日午後4~9時(18歳まで)

最終更新:4/16(火) 21:46
毎日新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事