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「下剤はクセになる」は“迷信”?! 正しく使えば“お通じの悩み”から解放も

4/16(火) 12:14配信

Medical Note

「下剤を飲むとクセになる」「下剤を毎日飲んでいると次第に効かなくなる」との言葉を聞きます。これを真に受けて下剤を飲む日をなるべく少なくする方も。でも、その考えが間違いだとしたら、読者の皆さんは驚かれるでしょうか。あるいは「これまでの我慢は何だったのか」とお怒りになる方もいるのでは? 下剤を正しく使えば、“お通じの悩みと苦しみ”から解放されるかもしれません。【自治医科大学医学部外科学講座消化器外科学部門教授・味村俊樹/メディカルノートNEWS & JOURNAL】

◇平日は下剤を控え週末に大量排便

30歳代女性のAさんは、高校生の頃から便秘症で、下剤を飲まないと1週間以上排便がありません。ですが、知人の「下剤を飲むとクセになるので、できるだけ飲まないようにした方が良い」との言葉を信じ、平日は下剤を内服しないで便をためこみ土曜の夜に多量の刺激性下剤を内服。日曜に大量の排便をしていました。

下剤が効き過ぎ、日曜は1日に5~10回の頻回便となってしまいます。最初は硬い便のために排便困難や肛門痛、まれに肛門出血を生じて排便に苦労し、最後の方は下痢便のためにトイレにぎりぎり間に合うという状態。1度は外出中に間に合わず、便失禁をしたこともありました。

◇そもそも「便秘」とは?

便秘とはそもそもどんな状態でしょうか。日本消化器病学会の「慢性便秘症診療ガイドライン」(2017年10月発行)では「本来体外に排出すべき糞便(ふんべん)を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。そして便秘症とは、「便秘による症状が表れ、検査や治療を必要とする場合であり、その症状として排便回数減少によるもの(腹痛、腹部膨満感など)、硬便によるもの(排便困難、過度の怒責=いわゆる『いきみ』=など)と便排出障害によるもの(軟便でも排便困難、過度の怒責、残便感とそのための頻回便など)がある」とされ、それが慢性的な状態となっているのが「慢性便秘症」です。 さらに便秘症は、大腸の蠕動(ぜんどう)運動能力の低下のために排便回数が減少している「大腸通過遅延型便秘症」▽経口摂取量(特に食物繊維摂取量)低下に伴って本来排出すべき糞便量が少ないために排便回数が減少している「大腸通過正常型便秘症」▽直腸・肛門の機能・構造の異常のために直腸にある糞便をたとえ軟便でもスムーズに排出できない「便排出障害」――の3病型に大別されます。

今回は、治療に下剤が必要かつ有効な大腸通過遅延型便秘症についてのお話です。

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最終更新:4/16(火) 13:11
Medical Note

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