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10兆円規模の中食は健康産業へ 女性の心つかむ薬膳に注目も

4/16(火) 20:00配信

日本食糧新聞

中食産業は平成の30年間、飛躍的な発展を遂げ、市場規模10兆円の大台を突破。共働き世帯や単身世帯のニーズに合致する形で、食品スーパーやコンビニエンスストアでは惣菜関連商品の販売が軒並み増えてきた。一方近年、働く人の生活習慣病が国民医療費を圧迫。政府の掲げる「健康寿命の延伸」の阻害要因となっている。こうしたことなどを背景に、より健康的な食生活を過ごしたいという要求が高まり、中食業界も健康軸を打ち立てた商品開発に注力。中食=健康産業へかじを切っている。その中で健康食の一つとして「薬膳」に対する関心が高まりつつあり、今後の動向が注目される。

調理済みサラダが飛躍的な伸び

総務省統計局の家計調査によると、素材型調味料の砂糖の世帯当たり年間支出金額は1980年に3671円のピークを迎えて以降、減少傾向が続き、直近の2018年では1133円にまで落ち込んでいる。

家庭で調理しない世帯が増えたことも背景にあるが近年、糖質カットをうたった商品が市場に多く出回っていることから分かるように、甘い物の取り過ぎに注意する健康志向へのニーズがあることを反映している。

例えばヤオコーでは、日常の中で少しずつ「体を想い、未来を想う」というコンセプトを基に「未来のカタチ」シリーズと銘打って、健康に配慮した新しい寿司を提案。十六穀米とコンニャクを使用して、シャリの糖質を約25%カットした商品を中心にコーナー展開している。

また、調理済みサラダの支出金額は飛躍的な伸びを示している。1989(平成元)年に1511円にすぎなかったものが、年を追うごとに増加し、2018年には4973円と30年前と比較して3倍以上になっている。

現在は、仕事が忙しい働く人には手軽に摂取できる商品として普及浸透。サラダが、弁当をはじめとする他の商品も一緒に購入するけん引役を果たしているとして、スーパー・コンビニ各社の注力商品となっている。

原信ナルスオペレーションサービスでは地元大学の健康栄養学科の学生と商品化した「野菜deちょいしおメニュー」を提案。その一つである「つくね生姜丼」は、風味の良いショウガだれが体を温めるといった健康訴求を行っている。

サニーマートでは、健康をベースとしながら、さらにその先にある「美容」に着目した商品開発に取り組んでいる。例えば、家庭ではアレンジが難しい大豆を用いた商品などを新たに展開していく考えだ。

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最終更新:4/17(水) 10:37
日本食糧新聞

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