ここから本文です

「定数減らして」拒否し選挙戦ならず 敦賀市議会

4/16(火) 21:03配信

福井新聞ONLINE

 4月14日に告示された福井県敦賀市議会議員選挙は定数24に対し現職16人、新人8人の計24人以外に届け出はなく、戦後初の無投票当選となった。市区長連合会からの定数削減の要望を“拒否”した上での選挙戦なしの結果に、「市民の負託を受けたと言えない」「市全体として恥ずべきこと」と有権者から厳しい声が相次いだ。定数削減を求める市民意見が強まるのは避けられない状況だ。

 14日午後5時すぎ、現職の和泉明議長陣営は同市三島町1丁目の選挙事務所で、祝勝会ではなく「終結式」との名称に変えて当選を報告。和泉議長は神妙な面持ちで「4期目の当選を果たすことができたが、この史上初の無投票当選を重く受け止める」とあいさつした。万歳後は「議員個人としては定数減も検証、検討しないといけないと思う」とつぶやいた。

 増田一司後援会長は「有権者の投票行為を奪った結果に、いろいろと批判は出てくる。今後『無投票なら、しめた』と思って、どんな者でも出馬してくるとなると、議会の質の低下を招く恐れもある」と、前例ができたことを懸念した。

 初当選した新人も複雑な心境だ。NPO法人理事長の林惠子氏は「有権者が自分にどのくらい期待を込めているかを確かめたかったが…。どうしたら議員志望者が増えるのか、今後の活動で考えていかないといけない」と話した。

 一般有権者からは厳しい声が相次ぐ。市内の建設会社社長(56)は「小さな町じゃあるまいし、無投票は恥ずかしい。有権者の審判は仰ぐべきだ」と顔をしかめた。ある陣営の応援に来ていた無職女性(69)も「地域代表という価値が薄れてきたのかな。なり手がいないのは政治離れなのでは」と心配した。

 市区長連合会は2016年12月に議員定数を4人削減するよう要望したが、市会は「敦賀は特別委員会の設置数が多く、課題や仕事量が多い」などの理由で定数維持を回答。区長連は納得がいかず、改選後の議会活動を見ながら定数減を求める取り組みを行うとしていた。

 中村健之輔会長は無投票当選の結果について「定数減を要望した時点で、こうなることはある程度予測できた。市民の審判を受けずして、代表だと胸を張って言えるのだろうか。市民の目はさらに厳しくなったと思う」と述べた。

福井新聞社

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事