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【社会保険加入】第3号被保険者の廃止より、「勤労者皆保険制度」に備える必要がある

4/16(火) 20:01配信

マネーの達人

安倍総理は2014年3月に開催された、経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議において、

「女性の就労拡大を抑制する効果をもたらす税・社会保障制度の見直しや、働き方に中立的な制度について、検討を行ってもらいたい」
という指示を与えました。

女性の就労拡大を抑制する効果をもたらす税制度とは、例えば

妻が年収を103万円以内に抑えると、夫が38万円の控除を受けられる、「配偶者控除」
を示していると考えられます。

また女性の就労拡大を抑制する効果をもたらす社会保障制度とは、例えば

会社員や公務員の妻が、年収を130万円未満に抑えると、国民年金の保険料を納付しなくても、納付したものとして取り扱われる、「第3号被保険者」
を示していると考えられます。

前者の配偶者控除については、安倍総理が指示を与えた後に議論が進められていき、従来は103万円以内だったものが、2018年から150万円以内に改正されました。

それに対して後者の第3号被保険者については、あれから約5年の月日が経過しましたが、特に改正は実施されておらず、また議論が進んでいるという話も聞きません。

ただ第3号被保険者に影響を与える次のような議論が、昨年の下半期あたりから話題になっております。

社会保険が適用される賃金と会社の規模を、引き下げる議論が開始へ

2016年10月から社会保険(健康保険、厚生年金保険)の適用が、従来よりも拡大されたため、次のような要件をすべて満たすと、社会保険に加入することになります。

(A)1週間あたりの所定労働時間(雇用契約書などに定められた労働時間)が、20時間以上であること

(B)1か月あたりの賃金(残業代や交通費などは除く)が、8万8000円以上(年収に換算すると106万円以上)であること

(C)雇用期間の見込みが、1年以上であること(雇用契約書などに更新の定めがあれば1年未満も含む)

(D)学生ではないこと(夜間や定時制の学生は除く)

(E)従業員の人数が、501人以上の会社で働いていること

以上のようになりますが、この後に(E)の要件が改正されたため、2017年4月からは労使(労働者と使用者)の合意があれば、従業員の人数が500人以下の会社でも、社会保険に加入する必要があります。

ただ社会保険の保険料は、労働者と使用者がほぼ半分ずつ負担するため、社会保険の加入者が増えると、使用者の負担が重くなります。

こういった理由などにより、労使の合意はほとんど進んでいないため、合意されるのを待っていたら、いつまで経っても社会保険の適用は拡大されません。

そこで2018年12月には、(E)の要件の引き下げについて議論する、有識者会議の初会合が開かれるという報道がありました。

また2018年9月には、(B)の要件を「6万8000円以上(年収に換算すると82万円以上)」まで引き下げる議論を、厚生労働大臣の諮問機関である社会保障審議会が開始するという報道がありました。

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最終更新:4/16(火) 20:01
マネーの達人

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