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【社会保険加入】第3号被保険者の廃止より、「勤労者皆保険制度」に備える必要がある

4/16(火) 20:01配信

マネーの達人

週20時間以上働くと、誰でも社会保険に加入する「勤労者皆保険制度」

2016年10月に社会保険の適用が拡大されてから、わずか数年しか経っていないのに、新たな改正案が次々と生まれ、その中のひとつが2017年4月から実施されました。

社会保険の保険料の負担増となる使用者の反発などにより、すぐには実現できない改正案もあると思いますが、社会保険の適用が拡大していく傾向は、今後も続いていきそうです。

こういった傾向が長期に渡って続いていくと、最終的にはどのような形になっていくのでしょうか?

そのヒントになるのが、2018年6月に閣議決定された

「経済財政運営と改革の基本方針2018」

いわゆる「骨太方針2018」に記載されている、「勤労者皆保険制度」ではないかと思います。
この制度はもともと、小泉進次郎議員などの若手議員による小委員会が、「人生100年時代の社会保障へ」の中で提言しましたが、週20時間以上働く方は誰でも、社会保険に加入するという制度のようです。

そうなると最終的には上記の(A)の要件だけが残り、(B)~(E)の要件は消滅するのかもしれません。

結果として第3号被保険者は、現在より大幅に少なくなっていきますが、労働時間が週20時間未満の方は引き続き、この制度を利用できる可能性が残ります。

ですから第3号被保険者の廃止よりも、勤労者皆保険制度に備えた方が良いと思うのです。

社会保険の保障が充実すれば、民間保険の保障を低く設定できる

第3号被保険者が社会保険に加入すると、社会保険の保険料の負担が増えて、給与の手取りが減りますが、原則65歳になった時に、国民年金から支給される「老齢基礎年金」に上乗せして、厚生年金保険から「老齢厚生年金」が支給されるようになります。

これに加えて業務外の病気やケガで休職した時に、休職する前の給与の3分の2程度になる「傷病手当金」が、健康保険から支給されるようになるのです。

また万が一の事態が発生した時に、一定の遺族に対して厚生年金保険から、「遺族厚生年金」が支給されます。

このように社会保険に加入すると、老後の保障が充実するだけでなく、病気やケガに対する保障、または死亡に対する保障も、以前より充実します。

そのため民間の個人年金保険、医療保険、死亡保険の保障を、以前よりも低く設定でき、そうすると保険料が安くなります。

このようにして民間保険の保険料の支払いを減らせば、社会保険の保険料の発生で、給与の手取りが減っても、家計への影響は少なくなるため、勤労者皆保険制度に対する備えとして、検討してみる価値があるのではないかと思います。(執筆者:木村 公司 / 社会保険労務士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー2級、年金アドバイザー2級)

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最終更新:4/16(火) 20:01
マネーの達人

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