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錦湖グループ、事実上解体…アシアナ売却すれば財界60位内にもとどまれず

4/16(火) 17:30配信

ハンギョレ新聞

パク・サムグ前会長の無謀なM&Aが招いた災い 韓国財閥全体の構造的問題が再び露出 アシアナ航空とその子会社を売却すれば グループ全体売上の74%を失い 一時の財界7位から中堅グループに没落 2006年大宇建設吸収が 流動性危機の引き金に 3年で再売却したものの“致命傷” 2010年に復帰したパク・サムグ 錦湖産業の再吸収に乗り出し アシアナ航空は急激に財務不健全化

 財界25位(昨年資産総額基準)の錦湖(クムホ)アシアナグループが、アシアナ航空の売却により事実上解体される。中核の系列会社であるアシアナ航空が抜ければ、一時は“財界7位”にまで上がった錦湖グループは、中堅グループ水準に縮小することになる。“グループ再建”のために無理なM&Aを推進したパク・サムグ前会長の“欲”が、結局はグループの解体につながったという指摘が多い。トップの独断を防ぐ装置がない韓国の財閥体制の構造的問題点があらわれたとの評価もある。

無理なM&Aでグループ全体が“危機”に

 財界では、錦湖グループ没落の背景には、トップの独断にグループが振り回される“帝王的経営”があったと解説する。パク前会長が規模拡張のために無理なM&Aを推し進め、グループ全体が不健全化されたということだ。

 錦湖アシアナグループの危機は、2006年の大宇建設吸収から始まったという評価が支配的だ。当時パク会長は、大宇建設の吸収に6兆4千億ウォン(約6300億円)を投じた。適正価格を超える資金を注ぎ込んだが、グローバル金融危機で大宇建設の企業価値が下落し、債権団の圧迫が強まった。結局、吸収から3年後の2009年には大宇建設を再び売却せざるをえなかった。大宇建設の吸収に触発された流動性危機が、グループの財務構造を揺るがし、錦湖産業と錦湖タイヤはワークアウトを申請し、錦湖石油化学とアシアナ航空は債権団と構造調整の一種である自律協約を結んだ。

 パク前会長は、2009年に会長職から退いたが翌年復帰する。彼は再び“グループ再建”に執着し無理を強いる。2015年には7300億ウォン(約720億円)を動員してグループ支配構造の核心である錦湖産業の取り戻しに出た。買収資金を準備する過程で、中核の系列会社のアシアナ航空は急激に不健全化せざるをえなかった。昨年、アシアナ航空の別途基準負債比率は814%だ。昨年の利子費用だけで1634億ウォン(約160億円)だった。今年中に返済しなければならない負債も1兆3000億ウォン(約1280億円)に達する。会社よりオーナー一家のためのグループ再建が目標であったと言える。

 調査会社CEOスコアのパク・ジュグン代表は「パク会長がワークアウト卒業以後にグループの財務構造改善ではなくオーナー一家のグループ支配力強化に打って出た」として「(トップの暴走を阻む)牽制装置もなかった。韓国財閥の慢性的な問題」だと指摘した。

グループ売上の60%を占めるアシアナ航空…グループ解体

 アシアナ航空の売却で、錦湖グループは解体手順を踏むことになった。アシアナ航空は、錦湖グループ全体の売上高の60%以上を占める中核の系列会社だ。15日、金融監督院の電子公示によれば、アシアナ航空の昨年別途基準売上高は6兆2012億ウォン(約6千億円)で、これは錦湖グループ全体の売上の9兆7329億ウォン(約9500億円)の63.7%に達する。アシアナ航空の子会社であるアシアナIDT・エアーソウルまで含めた連結基準売上の比重は、グループ全体売上高の73.8%(7兆1834億ウォン)まで上がる。アシアナ航空と子会社まで一緒に売却されれば、グループ全体の売上の70%以上が抜けることになる。

 グループの資産規模も大幅に縮小し、錦湖グループは中堅グループに後退することになる。昨年末基準で11兆4894億ウォン(約1.1兆円)のグループ総資産からアシアナ航空(6兆9250億ウォン)を除けば4兆5644億ウォン(約4500億円)になる。公正取引委員会の公示対象企業集団基準(資産総額5兆ウォン以上)からも外れる。昨年、資産総額基準で財界55位だった錦湖石油化学(5兆8000億ウォン)、60位のハンソル(5兆1000億ウォン)にも届かない総資産だ。

アシアナ売却を条件に5千億ウォンの支援を要請

 産業銀行は15日「パク前会長とアシアナIDTのパク・セチャン社長がこの日午前、イ・トンゴル会長と面談した後に売却内容が含まれた修正自救計画を債権団に提出した」と明らかにした。アシアナの株式持分33.47%を保有した大株主である錦湖産業も同日理事会を開き、アシアナ航空の売却を議決した。

 産業銀行が公開した修正自救計画には、錦湖産業の保有持分(旧株)売却と第三者配分方式の有償増資を同時に推進する方式でアシアナ航空の吸収合併を進め、債権団に5千億ウォン(約500億円)規模の資金支援を要請するという内容が入れられた。また、アシアナ航空の売却価値を維持するために、上場企業のエアー釜山とアシアナIDTはもちろん、エアーソウルなど子会社の別途売却を禁止するとの内容も含まれた。錦湖グループ関係者は「1万人を超える役員・職員の未来を考え売却することにした」と説明した。

シン・ミンジョン、チョン・セラ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:4/16(火) 17:30
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