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移住者の企業にIターン 金沢美大卒業生、珠洲で就職

4/16(火) 1:11配信

北國新聞社

 今春、金沢美大を卒業した広島県福山市出身の和田実日子(みかこ)さん(23)が4月から珠洲市宝立町鵜飼のデザイン会社「エスプリ」で働き始めた。同社は昨春、長野市から移住した北澤晋太郎さん(30)が開設したばかりで、和田さんは市内の施設やイベントのポスターデザイン制作などに携わる。移住者の設けた会社が雇用を生み、さらに移住者を呼び込んだ事例を、人口減少に悩む市はモデルケースになるとして奨励し、広がりに期待を寄せている。

 和田さんは金沢美大環境デザイン専攻で、大学の合宿などで珠洲を訪れ愛着を抱いた。奥能登国際芸術祭(北國新聞社特別協力)の会場となったことも親近感を持つ要因となり、卒業制作では市内のケイ藻土採掘場を舞台に作品を制作し、住民と交流を深めた。

 就職活動で東京などを行き来するうちに都会にはない海山の景色と豊かな暮らしにあらためて魅力を感じ、珠洲に住んで働きたいという思いが強くなった。

 専門分野を生かした仕事を探していた際、先に移住していた金沢美大卒の人から北澤さんを紹介された。北澤さんは2017年秋に移住し、起業した当初は都内の企業のウェブデザインを受注していた。最近では珠洲市内からの注文が大半となり、写真撮影や営業などが増えたことから人手を求めていた。

 和田さんは昨年11月に北澤さんと会った際に就職を依頼し、その場で快諾された。3月から蛸島町に家を借り、珠洲での新生活をスタートさせた。

 市の担当者は、移住者の会社に新たな移住者が就職したことについて「初めてのケースでないか」と話し、喜んでいる。

 北澤さんは「珠洲での新生活に飛び込む勇気を感じた。一緒に仕事をするメンバーが増えてうれしい」と笑顔を見せた。和田さんは「卒業制作で関わった住民との人脈も生かしながら頑張りたい」と意気込んだ。

北國新聞社

最終更新:4/16(火) 2:21
北國新聞社

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