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【コラム】ASMLが標的か、事実なら中国の本気度裏付け-ウェブ

4/16(火) 6:33配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 次のテクノロジー革命を左右しそうな企業として確実に挙げられる1社がオランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングだ。だからこそ中国政府と関係があるとされるライバル企業がASMLの技術を盗み出した疑いがあると報じられたのは極めて大きな意味を持つ。

オランダの経済紙フィナンシエール・ダフブラット(FD)によれば、米カリフォルニア州サンノゼに駐在するASMLの研究開発(R&D)担当社員が数年にわたり、親会社が国家支援を受けているXTALに内部文書を渡していたという。米国の裁判所は昨年、ASMLへの損害賠償として2億3000万ドル(約260億円)を支払うようXTALに命じたが、その時はXTALと中国政府の結び付きははっきりしていなかった。

ASMLにアップルやインテル、サムスン電子ほどの知名度はない。だが時価総額で欧州2位のテクノロジー企業だ。世界中の半導体メーカーがスマートフォンやコンピューター、自動車、サーバー用半導体を製造するためにASMLの製造装置を購入している。同社最大級の顧客がインテルやサムスン電子であり、そしてアップルの「iPhone(アイフォーン)」を受託生産している台湾積体電路製造(TSMC)だ。

ASMLには競合するニコンやキヤノンに大きく勝る点がある。次世代極端紫外線(EUV)露光装置の世界唯一のメーカーだということだ。1台当たり1億ユーロ(約127億円)を超えるEUV露光装置は納入が始まったばかりで、同社のテクノロジーは中国にとって特に魅力的に映るかもしれない。

中国は国家戦略「中国製造2025」の一環として、テクノロジーの設計・製造で先頭に立とうと10年で約1500億ドルを投じることを目指している。ASMLの売上高は昨年110億ユーロだったが、その17%を占めたのが中国向けだ。   もし中国が自前の半導体業界を持ちたいと考えれば、半導体の製造に必要な装置について熟知する必要がある。そしてASMLが生産できるEUV露光装置の台数は限られ、常に購入できるわけではない。2019年は30台を出荷する予定。昨年は18台だった。

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最終更新:4/16(火) 6:33
Bloomberg

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