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クイーン・エリザベス最初の寄港地「バーニー」。地元産の美味しいを7時間かけて巡った

4/17(水) 0:00配信

Impress Watch

「クイーン・エリザベス」での船旅も2日目に突入。この日は初寄港のオーストラリア・タスマニア州北西部に位置するバーニーに到着。バーニーは紙産業で栄え、独自の文化を構築。周辺にはファームや果実園も広がっている。バーニー港にはウッドチップが積み上げられ、バルコニーから目に前に見えるほど。

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 また、酪農や畜産も盛んで、国内で提供されるオーストラリア産牛といえばタスマニア産が主流といわれ、世界最高峰の美味しさを誇るミルクや乳製品も有名。タスマニア産アップルやチェリーも国内外、特に日本やアジア諸国への輸出が盛ん。世界自然遺産のクレイドル・マウンテンを代表とする自然と共に、美食にスポットを当てた観光がおすすめとなっている。

■無料のルームサービスで忙しい朝の食事も手早くしっかり

 バーニーでは「クイーン・エリザベス」が主催するツアーに参加。8時45分に「クイーンズ・ルーム」集合のため、ゆっくりと朝食を味わっている時間もない。ゆえに深夜1時までにオーダーすれば翌朝届けてもらえる無料のルームサービスを利用した。(下船日は利用できないのでご注意を)。

 シリアルからブレッド、フルーツにホットミールとドリンクに希望の欄にチェックを入れ、廊下側のドアノブに掛けておくだけでOK。翌朝指定した時刻に室内のテーブルやベッドまで届けてくれる。

 オーダーしたのは「Pecan & Maple Twist」「Apricot & Custard Danish」「Blueberry Muffin」「Egg Sunny Side Up」「Grilled Tomato」に「Hash Brown Potetoes」。すべて紅茶とともに時間どおりにサーブされた。

 部屋のなかで身支度を整えながら食べたり、バルコニーに出て椅子に座りながら港を見つつ味わうのもよい。

■バスに乗り込みトレイルに出発。牛のオブジェに囲まれ、チーズを試食

 寄港地ツアーとして今回参加したのは、事前予約制の「Tassie Tasting Trail」(大人105豪ドル、約9108円、1豪ドル=86.74円換算)。約7時間かけて地元の名産品を巡るツアーだ。

 元々、タスマニア州の美食を巡る「Cradle to Coast Tasting Trail」と呼ばれる40以上の企業からなるフードトレイルがあり、その美しい自然と丘陵地帯に点在する生産地やレストランなどを紹介しているが、それに沿う内容となっている。

 集合場所に向かい、チケットとクルーズカードでチェックをすると番号の書かれたステッカーを配布。目立つところに貼り付けバスへと移動し出発。

 バスには地元ガイドのBarry氏が同乗し、バーニーやタスマニア州に関する知識を伝授。ストロベリーやラズベリーをはじめとするベリーの産地でおすすめはタイベリーであることや、乳牛が数多く飼育され美味しいミルクの産地であること。ワインカルチャーも盛んで、さらに近隣のウイスキー醸造所なども人気であることなどを、たっぷり話してくれる。

 20分ほど走ったところで最初の目的地「ASHGROVE TASMANIAN FARM」に到着。1983年に農場として始まった同社は、牛乳の低価格取引からの脱却と付加価値による高級チーズ製造に着手。1993年にチーズ生産が本格スタートし、過去22年間にもわたり国内の賞に輝き続ける、最高ランクのチーズを生み出し続けている。

 ここでは、のどかなファームの一角の工場にショップ&カフェが併設されており、試食とショッピングを楽しめる。おしゃれにパッケージされたチーズやお買い得なブロックまで種類はさまざま。一口サイズのチーズをパクリ、好みの味を晩酌用に探してみよう。

 迷った場合は「Tester Boxes」(15豪ドル、約1301円)を手に入れ屋外のテーブルでじっくり考えるのもよし。クラッカーにチーズ4種。フルーツペーストと「AMAZE BALLS」がセットになっている。もちろんしぼりたてのミルクも購入できる。

■脂の乗ったタスマニア産サーモンをパクッ。自然に優しい養殖場を見学&ランチ

 続いては、山道と葡萄畑を抜け「41° south TASMANIA」へ。タスマニア州のデロレイン近くの内陸に位置し、世界遺産エリアにありながらサーモンの養殖と朝鮮人参の生産を手がけている。

 到着するとボブテールのジョージ君がお出迎え。人懐っこく、すぐになでさせてくれて癒され度満点。

 ショップ横のテントでまずはランチをオーダーし、ホットスモークサーモンを試食。自家製スパイス「Tasmanian Ginseng Spice」と「Salmon Rillettes」が添えてあり一緒に食べるとその美味しさに舌が喜ぶ。ランチの調理時間を使い、養殖場の見学へと向かった。

 最初にオーナーと共に訪れたのはフィードエリア。餌やりをデモしながらサーモンは約45cmほどで出荷されることや、餌には天然素材を利用していることなどを説明。ここで養殖されているサーモンは淡水で一生過ごすのもポイントだと教えてくれた。

 続いては稚魚たちが住む20個ものコンクリートタンクへ。現在約1万匹を養殖。主にタスマニア内やビクトリア州などへ出荷されるという。

 そのまま水源のモンタナ滝まで約150mの遊歩道を散策。周囲は湿地帯であるため、水が濾過されて循環。養殖場で利用した水も湿地帯を通じで浄化されることなどを紹介し、エコフレンドリーな環境で生産が可能だと話してくれた。なお、水車を利用した水力発電も行ない、ショップや家屋で活用しているとのこと。

 40分ほどのツアーを終えてショップ&カフェでドリンクを選びつつショッピング。テント前で名前を呼ばれランチの「41er SALMON BURGER」を受け取り、テーブルでいただきます!

 肉厚で旨味が詰まったグリルサーモンに甘めのチリソース、レタスとマヨネーズで間違いのない美味しさ。サイズ感もこの後テイスティングが続くためちょうどいい。ツアーが進むごとに参加者とも打ち解け、話の弾むランチになった。

■ランチのあとはもちろんデザートチョコレート工場でケーキタイム

 ランチでお腹を満たしたところで次なる場所へ。目的地へと進む最中には「GENUINE ROO POO PAPER」などを配布しながら、バーニーの製紙産業に関して解説。ちなみに配られた「GENUINE ROO POO PAPER」は、その名のとおりカンガルーのうんちを原材料に使ったもの。うんちの繊維質とリサイクルコットンとを混ぜているそうで、バーニーやタスマニア土産の定番なのだ。

「CREATIVE PAPER TASMANIA」はリサイクル廃棄物の利用に力を入れており、農場や産業に自然から発生する素材を使ったハンドメイドのおしゃれな1枚を生み出しているとのこと。さらに太陽にかざすとタスマニアンタイガーが現われるペーパーも配布。アートと産業が結びついた現在の製紙業の試みを知るよい機会となった。

 デザートがほしくなるタイミングで「ANVERS CHOCOLATE FACTORY」に到着。年間16万人ものゲストが訪れる人気のチョコレートファクトリーで、フレッシュなタスマニア産のクリームやバターをふんだんに使ったチョコレートやスイーツを楽しむことができる。本場ベルギー仕込みの技術で深い味わいの一粒&バー、そしてケーキが目白押し。ショップも1928年代のバンガロースタイルで愛らしい。

 ツアーでは到着と同時にカフェに案内。数種類のケーキがテーブルにセッティングされており、参加者同士がテーブルを囲んでティータイムを過ごすことができる

 座ったテーブルには「Raspberry Mousse Cake」と「Chocolate Mousse Cake」がスタンバイ。仲よくなった参加者とシェアしながら完食。繊細な口当たりのムースが特徴で素材の美味しさもしっかり。サイズは大きいが余裕でもう1カット味わえると感じた。

 ドリンクとして名物のホットチョコレートこと「Traditional Chocolate」と、ミニチョコレート&トリュフも。チョコレートづくしのデザートタイムが過ごせた。

 チョコレートブレイクのあとは、ミュージアムとファクトリー見学。トリュフの製作や大きなチョコレートのエッグを生み出す作業が見られる。ミュージアムには大量のモールドや、解説ボードが展示されチョコレートと同社の歴史を学ぶことができた。

 ファクトリーとミュージアム見学のあとはテイスティング&ショッピングへ。お隣の「CHOCOLATE TASTING CENTRE&SALES」ではプレゼント用から自分へのご褒美用までさまざまなチョコレートがそろっている。

 一口チョコは価格も比較的リーズナブルで、気になったフレーバーを大人買いしてもOK。試食もあるので、気になるフレーバーをチェックしよう。

■タスマニア産アップルサイダーでCheers!

 テイスティングトレイルのラストは老舗りんご園が運営する「Spreyton Sider Co.」へ。イギリスとフランスの伝統的な技術をアレンジして製造されたサイダーが人気で、フレッシュジュースやジンジャービアなども味わえる。

 同社は1800年代に家族がこの地に移り、1908年よりマージー・バレーにてりんご農園をスタート。現在4代目となっている。そしてりんごの生産からリンゴジュースの製造を経て大人気に。2012年にボトルサイダー製造へと踏み切った歴史がある。

 瓶に詰められた100%タスマニア産アップルとナシで作られたサイダーは瓶内で二次発酵が進み、シャンパンのような泡と優しい口当たりに。アルコール度数も低めで飲みやすいのもうれしい。自社農園で収穫されたフルーツで丁寧に生み出された1杯をいざ、テイスティング。

 テイスティングは全部で6種類。お土産に330mLのボトルサイダー1本が付くお得なコースだ。実際はパドルに入れられた6種類を味わうが、参加人数が多いためカップに注いでもらうスタイルに。「PEAR PERRY CIDER 7%」「APPLE CIDER 5%」「HARD GINGER BEER 3.5%」などとともに、ノンアルコールの「APPLE CIDER」も間に入れつつゴクリ。果実感がぎゅっと詰まっており、その飲みやすさでほろよい気分に。こちらもテーブル席となるため、参加者があれこれ感想を言いながら飲むことができるのが楽しい。

 テイスティングのあとは、お隣の農園に足を運びタスマニア産アップルの歴史などを説明。りんごの木が間を開けて植えられてる1920年代スタイルに、現代の高密度の植え方など、実際に見て学ぶことができる。講座はりんごをもいで、かじりながら聞くスタイル。農園を歩き、食べ、理解を深めることができた。

 なお、タスマニア産アップルはタスマニアの重要なアイデンティティの一つであり、日本をはじめアジアエリアへの輸出も盛んとのこと。さくらんぼも同様に輸入品としてアジアで人気とも教えてくれた。

 レクチャーのあとはお買い物タイムとボトルサイダーの受け取りのためショップへ。一番人気は? との質問に「APPLE CIDER 5%」と答えてくれたので、そちらをチョイス。先ほどのチーズとともに、よいお土産を手に入れることができた。ショップには評判のアップルジュースなども販売中。こちらもぜひ購入しておきたい。

 15時30分に現地を出発し、「クイーン・エリザベス」の停泊するバーニー港へ。あっという間の7時間で、まだまだテイスティングトレイルを続けたい気分。まさにバーニーとタスマニアが身近になるツアーだった。「Cradle to Coast Tasting Trail」の会員約40社のうち4社のみをまわったが、まだまだ行くべき場所はバーニーにたくさん! と再びの来訪を誓うほどバーニーの食が大好きになるひと時だった。

 バスから放牧された牛や羊を眺めていると、いつの間にか海岸沿いに。「Penguin」では巨大な「Big Penguin Statue」を車窓から眺めたりと楽しいひと時も。

 30分ほどで港に到着し、再び船旅がスタートした。

トラベル Watch,相川真由美

最終更新:4/17(水) 0:00
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