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若きフレディが語った「映画を予感させる言葉」クイーン現象とは何だった? 「生き字引」が明かした秘話

4/17(水) 7:00配信

withnews

いじめられていたクイーンが果たした批評家たちへのリベンジ

 1月にアメリカでゴールデングローブ賞の作品賞を受賞した映画「ボヘミアン・ラプソディ」ですが、その直後、インスタグラムで、ブライアン・メイやロジャー・テイラーは、映画に辛口だった批評家に対して、辛辣なコメントを書き込んでいました。映画のシーンでも、イギリスのメディアの厳しい質問責めがありましたが、実際、イギリスのメディアには良い評価がなかなか得られなかったと言われています。

 「分かりますね。デビュー当時のクイーンは何であそこまで叩かれるのと思うぐらいひどかったですからね。グラムロックの末期に出てきたわけですけど、向こうの評論家は『あんなものはグラムロックの残りかす』とか言っていましたから。とにかく辛辣で、彼らも若かったし、傷ついたんじゃないですかね。その後のアルバムも褒められたものもあったけど、相変わらず踏み続けられたわけですよ。そういうことに対しては、ざまあみろと思ったんじゃないですか。だから、メンバーの反論について私はそれを責められませんね、いじめられましたから」

 「一種のリベンジを果たしたということじゃないですかね。忘れられないですよね」

ミュージック・ライフに発行元の資料室にある3万点の写真の行方

 関連本の出版は、「MUSIC LIFE CLUB」を運営するシンコーミュージック・エンタテイエントが映画公開後に発売したものだけで、11冊(月刊誌は含まず)になります。

 完全版の『クイーン詩集』は、英語と邦訳を載せたもの。重版となり、15000部発行しました。東郷さんの『クイーンと過ごした輝ける日々』も初版10000部が刷られました。

 シンコーミュージック・エンタテイエントが関係するクイーン関連のトークイベントやトリビュート・バンドのライブなどは、ゴールデンウィークまでに11企画に上ります。地下資料室には、ミュージック・ライフなどが撮りためてきた写真の資料が大量に保管されているそうです。阿部さんはこう打ち明けます。

 「推測するに、3万枚ぐらいじゃないかと。紛失してしまったものもあるようです。長谷部さんの写真集を出す際も、編集者が写真をセレクトしたところ、本人から『違うカットがある』と言われましたが、見つからないものもありました」

 ここにもない写真があります。クイーンが初来日したときに行われた初回の武道館ライブの写真です。ステージと客席の間でカメラを構えていた長谷部宏さんは、こう振り返ります。

 「1曲目がかかった瞬間、ステージ前にファンが押しかけて、私の前に女の子が仰向けで倒れました。その上に四つんばいになって守りました。スモークが流れてきて、私の背中の上にも3、4人乗ってきました。フレディがそれに気付いて、1曲目を途中で止めてくれたので助かりました。カメラもメガネも飛んでいってしまって、どうしようも有りませんでした」

 シンコーミュージック・エンタテイエントでは現在、アーカイブ化を進めており、サイトやオンラインによる写真のライセンスビジネスの世界的企業「gettyimages」を通じて外販もされています。阿部さんはたちはこう考えています。

 「莫大な枚数の写真があるので、それを何も利用せずに資料室に保管しておくだけでなく、それを使って音楽ファンに語り継がないといけないという使命があると思います」

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最終更新:4/17(水) 7:00
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