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つらくて困ったとき「やさしい死神」を読んで、ちょっとでもほっとしていただけたら… ミスDJ・千倉真理の読むっきゃない!

4/17(水) 16:56配信

夕刊フジ

 【30年の時を超えてミスDJ・千倉真理 読むっきゃない!!】

 20代はラジオ、30代は外国での子育て、40代で絵本の出版といろいろな出会いがありました。

 そして今50代で再びラジオとは自分も含めて誰も想像しなかったと思います。本当に人生ってわからない! 絵本の仕事でもらったエネルギーが自分の背中を押してくれた部分は大きいです。

 小山薫堂さん訳の「まってる。」、岸惠子さん訳の「パリのおばあさんの物語」の後、大人計画の松尾スズキさん訳の「ボクの穴、彼の穴。」を作りました。戦場の塹壕に取り残され、互いへの恐怖と猜疑心にさいなまれる兵士2人の物語でパルコ劇場でお芝居にもなりました。

 松尾さんが絵も文も手掛けたオリジナル絵本「気づかいルーシー」は気づかいがもたらす悲劇と幸せを描いたブラックだけど、かわいい1冊。これも東京芸術劇場で、岸井ゆきのさんがルーシーを演じるお芝居になりました。

 夫ががんのため58歳で死去し、途方に暮れたこともありましたが、中学生と高校生の子供がいたので「前に進むっきゃない!」と奮起。本の仕事も支えになりました。情熱を込めた作品が今日も日本のどこかで手にとってもらっていることに元気づけられてきました。

 本の話は今日を最後にしますので、今年出版した1冊をご紹介させてください。タイトルは「やさしい死神」。主人公の女の子が疲れ果てて家に帰ってきます。彼女は鎧を脱ぎ捨てて「今日こそ死にます」と宣言するのです。するとどこからともなくでてくるのが死神さん。女の子と死神の真剣でちょっとコミカルな会話を描いたお話です。

 作家のきのとりこさんは小学校のころ、クラスの人間関係やイジメが大嫌いだったとのこと。いじめっ子でも、いじめられっ子でもないけど、何もできない自分がすごく嫌で、夜寝る前に「明日も何事もありませんように」と願う自分の対話相手のイメージ、それが死神さんだったそうです。

 疲れて帰宅した人が、横になって読みやすいように新書版サイズにしました。読みながらちょっとでもほっとしていただけたら…との願いもあります。いろんなことが日々起きています。ストレスもたくさんあるでしょう。でも死神さんと話しながら寝ちゃえばなんとかなる。次の朝になる。

 つらくて困ったとき、「やさしい死神」に話してみませんか? とりあえずしんどい気持ちが「凪いでくれれば」と思います。

 ■千倉真理(ちくら・まり) 千倉書房編集担当役員、ラジオ・パーソナリティー。1962年、東京都生まれ。成城大時代に81年から始まった、文化放送「ミスDJリクエストパレード」初代水曜日(後金曜日)担当。30代から外務省勤めの夫とイタリア、タイ、フランス、カナダの4カ国に住み、イタリアで長女を、タイで長男を出産。2005年から実家の千倉書房でフランスのアート絵本の企画を始める。現在は文化放送「ミスDJリクエストパレード~8116サンデーアップ」(日曜午後1時)に出演中。

最終更新:4/17(水) 16:56
夕刊フジ

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