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統一派に占領されていた寺院、住職が取り戻す 公売で落札/台湾・彰化

4/17(水) 14:18配信

中央社フォーカス台湾

(彰化 17日 中央社)中国との統一を支持する人々によって占領され、後に行政に差し押さえられていた中部・彰化県二水郷の寺院「碧雲禅寺」の公売会が16日行われ、同寺の住職の女性が落札した。これによって寺は仏教徒のものに戻った。

日本統治時代に建設された同寺は築約100年を誇り、地域の信仰の中心的役割を長年担ってきた。だが、拡張工事を巡る金銭トラブルによって所有権が中国との統一支持派の建築業者、魏明仁氏の手に渡り、近年は中国共産党の社会主義思想を宣伝する「愛国教育基地」として使われていた。この問題は昨年9月、米ニューヨーク・タイムズ紙で報じられたのを機に明るみに出た。

県は同月、寺を県定歴史建築に登録し、敷地内の違法建築部分の強制撤去に着手。魏氏から土地と建物の所有権を譲り受けた女性が解体費用を支払わなかったため、法務部(法務省)は女性の銀行口座や株券などを差し押さえ、碧雲禅寺を含む5件の土地を公売にかけた。最低落札価格は1600万台湾元(約5800万円)に設定され、同部行政執行署彰化分署で16日に行われた入札で住職の女性が1612万元(約5850万円)で落札した。入札に参加したのは1人のみだった。

「今はお金を集めなければ」。同寺の僧侶は寺を取り戻せたのを喜ぶ一方で、先行きを心配する。落札はできたものの、先に保証金として支払った320万元(約1160万円)を除く残りの金額が重くのしかかる。未来は未知数なことだらけで、あまり考えたくないと複雑な心境を明かした。

(呉哲豪/編集:名切千絵)

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