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無罪判決、「検察の主張は不自然」 不法投棄で横浜地裁

4/17(水) 5:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 自社で管理する残土処分場に産業廃棄物を不法投棄したとして、廃棄物処理法違反の罪に問われた中堅ゼネコン「青木あすなろ建設」(東京都港区)と、同社の男性元執行役員(70)の判決公判が16日、横浜地裁であった。田村政喜裁判長は「検察官の主張は採用できず、むしろ内容的に不自然」などとして、同社と元執行役員に無罪を言い渡した。検察側は同社に罰金1千万円、元執行役員に懲役3年を求刑していた。

 事件を巡っては、産廃を持ち込んだ産廃収集運搬業者の男性(47)に有罪判決が言い渡され、確定している。元執行役員は公判で、搬入物が産廃と認識していなかったとして、男性との共謀を否定。同社側との共謀を認めた男性の供述の信用性が主な争点となった。

 田村裁判長は判決理由で、同社を欺いて産廃を搬入した場合、詐欺利得罪にも問われる男性には、それを免れるため虚偽供述に及ぶ恐れがあると指摘。「供述の核心部分に曖昧で不自然な点がある」とも述べ、信用性を否定した。

 さらに搬入物に産廃が混入されたことに、パトロールに当たった県職員も目視で気付かなかった点にも言及。「元執行役員が搬入物を産廃と認識したとするには疑問が残る」とし、「元執行役員と男性の共謀は成立しない」と結論づけた。

 判決を受け、同社経営管理部は「主張は認められたが、産廃物が搬入されてしまったことは事実。行政の指導に従うなどし環境への負荷を取り除きたい」と述べた。横浜地検は「判決文を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とコメントした。

 元執行役員は、男性らと共謀して2015年9月~16年6月、横須賀市の残土処分場に11回にわたりコンクリート片などを混入した産廃計約411トンを捨てたとして、17年12月に起訴された。

 同社は18年3月期の売上高が約870億円で、東証1部にも上場する中堅ゼネコン。県内では「横須賀スタジアム」の建設などを手掛けている。

神奈川新聞社

最終更新:4/17(水) 5:00
カナロコ by 神奈川新聞

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