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米議会有力者らが台湾訪問、関係強化へ 中国“軍事威嚇” 爆撃機が台湾取り囲むように飛行

4/17(水) 16:56配信

夕刊フジ

 米国の台湾防衛支援などを定めた「台湾関係法」が成立して、40周年の節目を迎えた。米国は議会有力者らが訪台し、蔡英文総統と会談するなど、台湾との関係強化を図っている。こうしたなか、「台湾統一」を虎視眈々と狙い、米中新冷戦が顕在化している中国は黙っていない。中国軍の爆撃機などが台湾を取り囲むように飛行する軍事的示威行動に出た。

 「米国の戦略は、自由で開かれたインド・太平洋地域を確かなものにすることだ。台湾以上に良い仲間はいない」

 ポール・ライアン前米下院議長(共和党)は15日午後、米国の大使館にあたる代表機関、米在台協会(AIT)台北事務所で開かれた、同法40周年記念のイベントで、こうあいさつした。

 ライアン氏は20人ほどの議員を引き連れて訪台し、この40年間で台湾が民主化を実現し、米国の重要なパートナーになったことを称賛した。

 さらに、ライアン氏は同日、蔡氏と総統府で会談し、「米台は民主主義などの価値観を共有し、将来、特に貿易や安全保障の領域で協力を進めたい」と述べた。

 これを受け、蔡氏は、米国と台湾高官の相互訪問を促す「台湾旅行法」が昨年、ライアン氏の下院議長時代に制定されたことなどに触れ、「米台関係の発展への貢献に感謝する」と応じた。

 共産党一党独裁の中国はやはり、米国と台湾の関係強化に反発した。

 台湾の国防部(国防省)によると、ライアン氏らが訪台している15日昼ごろ、中国軍の爆撃機が台湾を取り囲むように飛行したのだ。同機は中国南部の基地を飛び立つと、台湾南方のバシー海峡から西太平洋に抜けて北上し、台湾北東の沖縄本島-宮古島間を通り、基地に戻ったという。

 戦闘機、早期警戒機、輸送機なども一緒にバシー海峡から西太平洋に抜けたが、往路と同じルートで基地に戻ったという。

 国防部は「中国は文攻武嚇(=言葉で攻撃し、武力で威嚇する)で台湾海峡の現状変更をしようとしている」と批判した。

 これに対し、中国国防省は同日、「国家主権と領土の統一を守るため、海空合同での実践的な訓練を行った」と発表した。米台接近に反発した軍事的示威行動であるのは明白だ。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「中国軍機の動きは、来年1月の台湾総統選挙も見据えて『米台接近』を牽制(けんせい)するものだ。ただ、そうした行動は、台湾の蔡政権の支持率を高めるだけだ。トランプ政権側の動向を見ていると、事実上、台湾を国家として承認している。トランプ政権は、中国との経済戦争は単に経済の問題でなく、中国の軍事的膨張を押え込む狙いがある。台湾を『対中包囲網』に組み込むつもりではないか」と語った。

最終更新:4/17(水) 16:56
夕刊フジ

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