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業績回復、まだら模様 グループ補助金で最先端の新工場建設 熊本地震3年

4/17(水) 15:36配信

熊本日日新聞

 熊本地震発生から3年。被災企業の復旧を下支えしたのが「グループ補助金」だ。復旧費の最大4分の3を国と県が支援する制度で、3月末時点で延べ4861事業者の申請に対し、総額1338億円の交付が決定。利用実績をみると、地震前の状態に戻すだけでなく、「創造的復興」を目指す動きがある一方、被災の影響で売り上げ減に悩む事業者も。業績回復はまだら模様だ。

 移動棚メーカーの金剛(熊本市)が昨年11月に全面稼働させた嘉島町の工場を訪ねると、最新鋭の自動化設備が並んでいた。

 約150人が働くが、棟内の人影はまばら。至る所にカメラが据え付けられ、社員はインターネットでつながった自身のスマートフォンに送られてくる画像で作業の進捗[しんちょく]を把握しているという。

 もともと工場は熊本市西区上熊本にあったが、熊本地震で被災。グループ補助金を利用するには原状回復が基本で、現地で復旧工事をする場合は生産を止める必要があった。

 県と協議する中、工場移転が補助金要件の「新分野」に該当することが分かり、「元に戻すか、リスクを負って最先端の工場にするか、1年以上悩んだ」と田中稔彦社長(59)。最終的には社員の「新しいものづくりをしたい」との声に押され、新工場建設へと踏み切った。

 県工業連合会の会員企業とグループを組んで計画を申請。60億円を投じて立ち上がった新工場で、田中社長は「地震ではとんでもない目にあったが、社員のチャレンジ意識が強まった」と話した。

 熊本市南区川尻にある菓舗かずさ屋もグループ補助金の利用事業者の一つ。全壊判定となった木造の築約100年の店舗を解体し、現地建て替えを決めた。

 被害が比較的少なかった棟続きの工場で、和菓子づくりを地震の約1カ月後に再開。近くの仮店舗で販売を続けているが、売り上げは地震前の3分の1に減ったままだ。

 新店舗は昨年末、ようやく着工。工場改修や設備の入れ替えも含めて事業費は約5千万円で、半額をグループ補助金で賄う。

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最終更新:4/17(水) 15:36
熊本日日新聞

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