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アマチュア天文学の聖地に1億円 タダノ寄付で存続決まる

4/17(水) 19:51配信

毎日新聞

 京都大は17日、「アマチュア天文学の聖地」と親しまれながら、閉鎖の危機にあった大学付属の花山(かざん)天文台(京都市山科区)が、大手重機メーカーのタダノ(高松市)から10年間で1億円の寄付を受け、存続が決まったと発表した。同社は創立100年記念の社会貢献事業として寄付する。

 今年から毎年1000万円が施設管理や見学者案内の職員の人件費として、今月設立された花山宇宙文化財団を通じ、京大天文台基金に寄付される。

 施設は1929年の開設で、17日に記者会見した付属天文台の柴田一成教授(64)は「10年後に天文台も100周年。この10年間で今後の礎を作り、自立できる仕組みを作りたい」と述べ、タダノの多田野宏一社長(64)は「寄付集めのエネルギーを他の構想に使ってほしい」と語った。

 同天文台は太陽の観測など最先端の研究を行い、市民の見学や実習も受け入れていた。しかし、国の予算削減で維持困難となり、昨年は光熱水費を除く運営費全てを岡山県浅口市に大学が新設した岡山天文台に充て、常勤職員の人件費を捻出するのも困難となった。

 柴田教授らは、イベント開催や「クラウドファンディング」などで寄付を募っていたが、集まる額は年数百万円程度で十分ではなかった。そこで花山天文台の機器設置に関わり、京大と共同研究契約も結ぶタダノに相談。以前から交流があったため支援が実現した。

 柴田教授は「当初は岡山天文台建設のため花山天文台の廃止もやむなしと考えていたが、本当にいいものは残し未来に役立てるべきだ」と話した。【菅沼舞】

最終更新:4/18(木) 7:46
毎日新聞

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