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江戸時代の鉄砲鍛冶は年商3億円 堺市と関西大が古文書から解明

4/17(水) 20:00配信

毎日新聞

 堺市と関西大は17日、江戸時代前期に建てられた鉄砲の生産現場として全国で唯一現存する市内の鉄砲鍛冶屋敷の古文書を分析した結果、最盛期の年商は約3億円だったと発表した。報告書をまとめた藪田貫・関西大名誉教授(日本近世史)は「鉄砲ビジネスの実態が初めて分かる貴重な史料だ」と話している。

 堺で1660年代には鉄砲鍛冶をしていたとされる井上関右衛門家の屋敷に残された2万点以上の古文書を調べたところ、鉄砲の注文や支払いを具体的に記した帳簿「萬覚(よろずおぼえ)帳」61冊を発見。慶応2(1866)年には鉄砲469丁を販売し、売り上げは3029両(約3億円相当)だったことが判明した。

 報告書によると、井上家は全国各藩の仕様に合わせるなどして多様な鉄砲を作り、通説では業界全体が斜陽化したとされる江戸時代後期に、徐々に売り上げを伸ばしていた。今回の調査では、日本最大の軍事拠点だった大坂城で鉄砲の維持管理に関わっていたことも分かった。

 堺市堺区にある鉄砲鍛冶屋敷は、市が今後整備を進め、2023年に一般公開される予定。【矢追健介】

最終更新:4/17(水) 20:39
毎日新聞

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