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スーパーシティ骨抜き 規制特例を閣僚が判断

4/17(水) 21:27配信

毎日新聞

 政府は17日の国家戦略特区諮問会議で、人工知能(AI)など最先端技術を活用する「スーパーシティ構想」を整備する国家戦略特区法改正案をまとめた。原案では自治体が条例で国の規制に特例を設けることになっていたが、首相が特例の検討を各閣僚に要請したうえで、閣僚が可否を判断する手続きとなった。自治体の裁量は狭まりそうだ。与党内には片山さつき地方創生担当相への不安もあり、今国会での審議入りのめどは立っていない。【野間口陽、田辺佑介】

 安倍晋三首相は、17日の諮問会議で「これまでにない規制改革を一層力強く進めていくために、関係府省はスピード感を持って取り組んでほしい」と呼びかけた。旗振り役の片山氏も「難産だったが政府としての意思が明確になった」と強調した。

 原案で柱としていた自治体の条例による規制緩和は、内閣法制局が憲法の規定に抵触する可能性を指摘。今回の修正で結果的には、規制を所管する各省庁の裁量が広がることとなった。

 原案では、国家戦略特区担当相と地元の首長らがまとめる「基本構想」を、首相が認定すれば、自治体が条例で規制を緩和し、最先端技術による街づくりができるとしていた。各省庁が特例を拒めるのは「住民への重大な損害を避ける緊急の必要がある場合」と限定的だった。

 しかし、今回まとめた改正案では、基本構想に基づいた規制改革案や住民合意を証明する書面を添付したうえで首相に要望。首相は各閣僚に検討を要請し、閣僚が認めるかどうかを判断するとした。何をもって住民合意ができたと確認するかの手続きもまだ決まっていない。

 与党内には改正案の今国会成立は困難との見方が広がっている。10連休や夏の参院選を控えて国会日程がタイトなのに加え、改正案を機に片山氏の「口利き」疑惑などが再燃しかねないとの不安があるためだ。自民党幹部は「法案を抱えると片山氏にまた注目が集まってしまう」と話す。

 「従来の特区法とどう違うかも十分説明できていない」(閣僚経験者)など改正案自体の不備を指摘する声も根強い。公明党の石田祝稔政調会長は17日の記者会見で、改正案の閣議決定に向けた与党の法案審査について「10連休前は難しい」との認識を示した。

最終更新:4/17(水) 22:09
毎日新聞

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