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米、対日赤字の削減要求 日米貿易交渉、協定対象は物品に

4/17(水) 10:43配信

産経新聞

 【ワシントン=塩原永久】日米両政府は16日(日本時間17日)、米ワシントンで、新たな貿易交渉の初会合を終えた。2日間の会合で米国は、対日貿易赤字の削減と農業市場の開放を要求した。日米は、農産物や工業製品といった物品の関税を扱った貿易協定の締結を急ぐ方針で一致。電子商取引などのデジタル貿易についても協議することで合意した。

 初会合では日米が結ぶ貿易協定の対象分野を話し合った。記者会見した茂木敏充経済再生担当相は、物品の関税とデジタル貿易以外に、「米国から具体的に関心がある分野への言及はなかった」と説明した。

 米国内には、サービス分野などを含めた包括的な自由貿易協定(FTA)を求める意見がある。茂木氏は物品を軸とした協定の締結後、新たにサービス分野などを含めた別の交渉を日米が始める可能性は「極めて低いと思う」と語った。

 農畜産物や自動車などの工業製品の物品に関して、具体的な関税引き下げを話し合う協議を、会合初日の15日から始めたという。

 会合には米国から通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が出席。USTRは声明で、米国側が「巨額の対日貿易赤字の問題を提起した」と明らかにした。

 茂木氏によると、農業分野で米国が「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の発効で米国が不利になっている状況を解消したい」と主張。米国産の牛肉や豚肉などの関税引き下げが今後、協議されるとみられるが、茂木氏は、TPPで認められた日本の市場開放の水準が「越えられない一線」と米国側に伝えたとした。

 国境を越えて売買される電子書籍や音楽のインターネット配信などのデジタル貿易については、米国側から「日米が(国際的に)進んでおり日米の考えに違いがない分野だ」として、交渉対象に含めるよう提案があった。グーグルなど米巨大IT企業が海外展開しやすいよう、国境を越えたデータ移動の自由化などを主張しているようだ。

 米政府が検討中の自動車関税について、日本側は、協議中は日本に発動しないことを約束した「昨年9月の日米共同声明を再確認した」(茂木氏)とした。

 茂木氏は来週、再度訪米し、ライトハイザー氏と会談。協議の成果を今月下旬に予定する日米首脳会談で確認する方向で調整する。

最終更新:4/17(水) 13:18
産経新聞

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