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野党党首、沖縄入りで共闘演出 足並み乱れもオール沖縄歓迎

4/17(水) 12:00配信

産経新聞

 立憲民主党の枝野幸男代表、国民民主党の玉木雄一郎代表ら野党各党の代表が16日、そろって沖縄県入りした。衆院沖縄3区補欠選挙(21日投開票)で「オール沖縄」の支援を受ける元沖縄タイムス社会部長の屋良朝博(やら・ともひろ)氏を応援するためだ。夏の参院選で「野党共闘」の実現に向けた地ならしといえるが、主導権争いで足並みは必ずしもそろっていない。ところが、野党の混乱ぶりがオール沖縄に有利な状況を生み出す皮肉な結果になっている。

 16日に沖縄入りしたのは枝野、玉木両氏のほか、共産党の志位和夫委員長、自由党の小沢一郎代表ら。沖縄市内の屋良氏の事務所を訪れて陣営関係者を激励した。

 各党首の沖縄入りを呼びかけたのは小沢氏だ。屋良氏は無所属で出馬しているが、自由党に所属しており、当選すれば自由党議員として活動する。小沢氏はこの日、「激励、応援に沖縄まで来ていただいた。これほど力強いことはない」と頭を下げた。

 各党首の目的は補選の勝利だけではない。参院選で安倍晋三政権を揺さぶるためには改選1人区での野党共闘が不可欠だ。枝野氏が「参院選に向けて今後の連携を強化していく上で大きなステップになる」と述べると、志位氏は「ここで勝つことが参院選での野党共闘にとっての大変に大きな一歩になる」と応じた。

 ただ、事務所には屋良氏本人の姿はなかった。屋良陣営は政党色を出さない選挙戦術をとっている。野党党首の訪問は直前になって伝えられたため、陣営幹部は「何がどうなっているかわからない」と困惑の表情を隠さなかった。

 そもそも立憲民主、国民民主両党は沖縄県選出の国会議員ばかりでなく、県議もいない。オール沖縄で中心的な役割を果たすのは共産党や社民党だ。

 立憲民主党の有田芳生県連会長が昨年12月、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先である名護市辺野古の集会に参加した際、地元財界有力者から「ようやく三流政党から一流政党になった」と言われた逸話を披露すると、参加者から「まだ二流だ」とやじが飛んだ。枝野氏自身も「立憲民主党は沖縄では新興だし、小さな力ではあるが…」と認めざるを得なかった。

 しかも、立憲民主党による国民民主党議員の引き抜き工作で感情的対立がくすぶっている。両党は共産党が衆院大阪12区補選(21日投開票)に擁立した候補への推薦を見送った。国民民主、自由両党の合併構想も実現していない。

 野党各党の足並みの乱れを「歓迎」するのは、対立候補を擁立する自民、公明両党だけではない。

 「立憲民主と国民民主がいがみ合うのは、われわれにとってはむしろ好都合だ」

 屋良陣営の幹部はこう明かす。両党は沖縄での存在感を示すため、競い合うようにして屋良氏の支援を強化しているという。陣営幹部は「カネのある国民民主はカネ、カネがない立憲民主はスタッフを投入してくれている」と語る。(杉本康士、広池慶一)

 衆院沖縄3区補選には、屋良氏と、自民党公認の新人で元沖縄北方担当相の島尻安伊子氏が出馬している。

最終更新:4/17(水) 12:00
産経新聞

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