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メルセデス・ベンツ 280SLに見る需要と供給のバランス

4/17(水) 9:03配信

octane.jp

ボディはダークレッド、インテリアは高級人工皮革MB-Tex 製のコニャック。ハードトップと新品のソフトトップが付属し、人気の高い4段MTとベッカー・メキシコラジオを装備する。ボディは10年前にレストアされ、インテリアは数年前にリフレッシュしたばかり。状態も走りもよさそうだ。では、その価値はいかほどだろうか。

価格が急上昇したかと思うと、すぐに下がって落ち着くという現象は以前からあった。それが1963~1971年のW113、いわゆる"パゴダ"SLで頻繁に見られている。急騰のきっかけとなるのは入札しそうな買い手が集まる注目のオークションで、短期間は高止まりする。最上級のSLの場合、5万~6万ドルは確実という状況が数年続いていたが、突然10 万ドルの値を付けるようになり、1年後にはまた6万~8万ドルに戻った(230と250は少し安く、280は少し高め)。いったい何が起きているのだろうか。

これは単純な経済の論理、需要と供給のバランスの問題だ。相場が上がれば、メーカーやモデルへの注目だけでなく、市場に出回る車の数も増えるのである。"たったの"5万ドルだった頃には売りに出さなかったオーナーも、その2倍を見込めるとなれば出品する可能性が出てくる。

また、手を掛けても利益が出るのでレストアされる車も増える。こうして供給は増えるが、需要は以前のままか、よくてもわずかに増える程度だ。

現在はこのサイクルの後半部分にあたり、多数のW113が市場に出回っているため、新品同様とはいえない場合は少々値が下がっている。底値で入手できる絶好の時期だ。このコニャックSLも本来より安い6万6000ドルで落札され、市場のからくりを証明した。

Octane Japan 編集部

最終更新:4/17(水) 9:03
octane.jp

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