ここから本文です

究極の「おひとりさまマンション」中銀カプセルタワー「無印良品の部屋」を訪ねて

4/17(水) 16:40配信

DANRO

中銀レトロと無印センスとの奇妙な融合

しばし共用施設を堪能したのち、エレベーターに乗って部屋へと向かいます。棟は左右2つに分かれており、今回訪問するのは左の棟です。いよいよ部屋の中へ。

中銀カプセルタワーといえば、当時は最先端であっただろう近未来的な内装設備が特徴的なのですが、今回私が訪れた部屋はあの無印良品がコーディネートを手がけた部屋なので、普通におしゃれな空間になっています。

外の共用部分とのギャップに戸惑いますが、扉や壁、スイッチなどところどころはやはりレトロな中銀であります。

部屋のあちこちをしばし探索。お湯が出ないのでお風呂は基本使われておらず、湿気がすごいので除湿機が入っています。トイレはちゃんと流すことができます。

そして、なんといっても窓。この独特な丸い窓が中銀カプセルタワーの象徴的な存在と言えるでしょう。目の前を首都高が走っています。都会のど真ん中にいるかと思うと感慨もひとしおです。

一方で、机やベッドなどのインテリアは無印良品によってセンス良くコーディネートされているので妙に落ち着く空間になっています。正直なところ初めはやや拍子抜けしましたが、しばらくいると、ここで暮らすのも良いかもしれないと思えてきました。

ひとり住まいに必要なもの

キッチンやお風呂、洗濯機がないのは不便ですが、それは外の施設を使えば何とかなりそうです。何せここは銀座です。銀座や新橋で遅くまで飲んだとしても、歩いて家に帰れるのです。何と魅力的な立地でしょうか。まさに「都心に住む」です。

面積はわずか10平米あまりの狭い空間ですが、ひとりで過ごすには、すぐ手が届くようなコクピット感は悪くありません。ちょっと街に出ればおいしい食べ物もあるし、お風呂もあるし、洗濯を頼めるサービスもあります。

炊事・洗濯・入浴といった、住まいに備わっている機能を街に求めれば、住宅はごくわずかな要素、わずかな面積でも可能となりうるのだということを、中銀カプセルタワーに気づかされました。住宅に必要なものとは何なのか、ひとり住まいにとって何が必要なのかを改めて考えるきっかけをもらえた気がします。

さて見学を終えて、都会の恩恵に早速あずかろうとばかりに、建物を出てすぐそばにある立ち飲み酒場へと足が向かいました。お昼から開いているのはありがたいものです。真っ昼間から日本酒と美味しいお魚をいただくことにしました。ああ、都会に住むっていいなあ。

(著者プロフィール)
松本宰(まつもと・おさむ)
編集者。住まいのマッチングサイト「SUVACO(スバコ)」とリノベーション専門サイト「リノベりす」の編集長。住宅に限らず、己が心地良い居場所を探し求めてさまよう日々。好きなものはお酒と生肉とラーメン。

2/2ページ

最終更新:4/17(水) 16:40
DANRO

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事