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全身麻酔をシステムで自動制御 福井大学など開発「医師の働き方改革にも」

4/17(水) 18:52配信

福井新聞ONLINE

 福井大学などのチームは4月16日、外科手術などでの全身麻酔を自動制御する日本初の「ロボット麻酔システム」を共同開発し、臨床試験を始めたと発表した。麻酔薬の投与量を自動調節するシステムで、麻酔科医の負担軽減が期待される。同大学医学部の重見研司教授は会見で、自動車の速度を一定に保つ自動運転のように麻酔科医を支援するシステムと説明し「麻酔科医の働き方改革にもつながる」と述べた。

 麻酔科医は、呼吸や血圧など患者の全身状態を管理しながら麻酔薬の量を調整し、異常が見られれば適切な処置を行う。全身麻酔の手術件数が年々増加傾向にあり全国的に不足しているという。

 福井大学、国立国際医療研究センター、医用電子機器開発の日本光電工業の共同研究チームは2017年に開発に着手。18年度に日本医療研究開発機構の事業に採択された。

 同システムは手術中の患者血圧や脈拍などをモニターして、「意識レベルを下げる鎮静薬」「痛みを抑える鎮痛薬」「筋肉の収縮を止める筋弛緩薬」の3種類を状態に合わせて適切に投与する。麻酔科医の負担が軽減され患者の状態管理に集中でき、ヒューマンエラーの防止にも役立つ。麻酔薬の過剰、過小な投与を防ぎ、患者のリスク軽減にもつながるという。

 4月16日に厚生労働省で開かれた会見には、福井大学からは重見教授、松木悠佳助教が出席。松木助教がシステムの概要を説明。重見教授は「システムの最大の特徴は、患者の状態を監視して、状況に応じて調節する機能を持っていることだ」と強調した。

 3月に臨床試験に着手した。患者約60人を対象に行い、有効性と安全性を検証する。22年度の製品化を目指している。

福井新聞社

最終更新:4/17(水) 18:52
福井新聞ONLINE

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