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<高校野球>163キロ佐々木を生んだ岩手の高校野球 菊池や大谷ら「一流」次々誕生 

4/18(木) 8:42配信

センバツLIVE!

 野球のU18(18歳以下)ワールドカップに向け奈良県内で今月5~7日に行われた研修合宿。大勢の報道陣が集まった6日の実戦形式の練習で、先発した大船渡の佐々木朗希投手(3年)が圧巻の投球を披露した。初回に自己最速を6キロ上回る163キロをマーク。2回を投げて打者全6人を三振に仕留めた。報道で知った盛岡大付前監督で教頭の沢田真一さん(53)は「いつかは出すと思っていたけど、やっぱりすごい逸材です」と感嘆の声を上げた。

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 岩手県高校野球連盟などによると、平成の30年間で、県内から高卒のプロ野球選手が10人以上誕生。花巻東からは、米大リーグで活躍する菊池雄星投手(マリナーズ、2009年度卒)や大谷翔平選手(エンゼルス、12年度卒)を出した。沢田さんは「菊池、大谷という日本を代表する選手の登場が県高校野球界に与えた影響は大きい」と強調する。

 平成が始まった1989年から2008年までの20年間、県高校野球界は甲子園での低迷が続いた。夏に3回戦まで進出できたのは97年の専大北上のみ。春のセンバツ出場は6校にとどまった。91~08年に盛岡大付の監督を務めた沢田さん自身も春夏計7回、甲子園の土を踏んだが、全て初戦敗退に終わった。

 その流れを変えたのは、菊池投手(当時3年)を擁した09年の花巻東だった。春に県勢初の甲子園準優勝を果たすと、夏も4強に進出。その後、ライバルの盛岡大付も競うように力をつけ、17年には春夏ともに8強入りした。春はここ10年で、県内から9校(21世紀枠含む)が出場し、毎年のように選出されている。

 「一流の素材が現れた瞬間、各校は本気になって野球に取り組む」。沢田さんは、盛岡大付が花巻東の大谷選手(当時3年)を県大会決勝で打ち崩し、甲子園に出場した12年夏を回顧する。盛岡大付は大谷選手を攻略するため、球速を160キロに設定し「大谷くん」と名付けた打撃マシンを設置。筋力トレーニングにも積極的に取り組み、現在に続く「打ち勝つ野球」の基礎を築いた。

 一方で沢田さんは、平成の時代に「私学隆盛」が進んだことに懸念を示す。県内も平成30年間で、春夏通じ甲子園に出場した45回のうち、8割の36回が私立。夏は24年連続で私立が出場している。沢田さんは昨夏の甲子園で準優勝した金足農(秋田)を例に挙げ、「公立でも輝ける可能性を示した。どの高校も諦めなければチャンスはある」と話す。

 今夏の甲子園は新元号「令和(れいわ)」で初めての大会となる。平成の県高校野球界について、沢田さんは「スーパースターの誕生によって、県全体のレベルが引き上げられた」と振り返り、「佐々木投手の登場によって各校が本気で対策をする今夏は、球児全員が輝く夏になってほしい。令和の間に県勢が甲子園で優勝する可能性もあるのでは」と話した。【小鍜冶孝志】

最終更新:4/18(木) 8:42
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