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死去モンキー・パンチさん「ルパン」誕生秘話 勤めた先が次々倒産→漫画家一本の道へ

4/18(木) 16:52配信

東スポWeb

 半世紀以上も愛され続けた「ルパン三世」シリーズの原作者で11日に死去した、漫画家のモンキー・パンチさん(本名・加藤一彦、享年81)を悼む声が業界から次々と寄せられている。アニメ化もされたルパンは美人に弱く、ひょうひょうとしたキャラクターで愛されたが、モンキー・パンチさんも人生をひょうひょうと渡り歩いた。漫画家になる前はサラリーマンだったが、勤めた会社が次々に倒産。それが「ルパン三世」の誕生へつながった。モンキー・パンチさんの波乱人生秘話を公開――。

 肺炎のため死去したことが17日に発表されたモンキー・パンチさん。国民的キャラクター・ルパン三世の生みの親の訃報に、キャラクターに息を吹き込むアニメの現声優陣たちも次々と追悼の意を表した。

 アニメは日本テレビ系で1971年からシリーズ化され放送。2代目としてルパンの声を担当した栗田貫一(61)は「声優経験のない自分が先生からルパン三世を任せていただき二十数年。いつも笑顔で、優しく、穏やかで、温かく。終わりのない不安とプレッシャーの中、笑顔で接してくださる先生に救われていました。ご冥福をお祈り申し上げます」と振り返る。

 ルパンの相棒ですご腕ガンマン・次元大介役の小林清志(86)は「私を育ててくれた親であり、そして戦友でした」とコメント。栗田の前任だった故山田康雄さん、銭形警部役の故納谷悟朗さん、峰不二子役の増山江威子(82)、石川五ェ門役の井上真樹夫(80)の名を挙げ「みんな加藤一彦の創造したルパンの世界に生きた戦友でした」としのんだ。

 なお葬儀、告別式は近親者のみで営まれた。後日、しのぶ会を行う予定だという。また日本テレビは19日夜、「金曜ロードSHOW!」枠で映画第1作「ルパン三世 ルパンVS複製人間」(78年)を緊急放送すると発表した。

 モンキー・パンチさんは67年、「週刊漫画アクション」で「ルパン三世」の連載を開始。当時の日本漫画界では珍しかった画風で人気を博したが、これは米コミック誌「MAD」の影響を受けてのものだという。

「当時、劇画タッチの漫画家といえば『ゴルゴ13』で有名な、さいとう・たかを先生が売れっ子でした。モンキー・パンチ先生は、何とか自分なりの漫画を描けないかと試行錯誤していた」と出版関係者。そんな状況の中で出会ったのがアメコミの「MAD」だった。

「日本の劇画タッチにアメコミのエッセンスを取り入れたのがルパンです。いまではアメコミもいたるところで売っていますが、当時は手に入れるのも大変だったと思いますよ。新しいものが好きな先生だったと聞いていますし、努力していたんですね」(前出関係者)

 モンキー・パンチさんといえば、いち早く作画にパソコンを取り入れたことでも有名で、デジタル漫画協会の会長も務めた。無類のオーディオマニアで、音にこだわるセンスの良さでも知られる。ルパンから漂う大人でオシャレな雰囲気は、モンキー・パンチさんのプライベートがそのまま投影されていたのかもしれない。

 ただ、もともとは「絶対に漫画家になる」という意志はなかったとか。

「もちろん、漫画は好きでずっと描いていたそうですが『とりあえずご飯を食べていかなきゃ』と、最初は会社勤めをしていたそう。ところが行く先々で、なぜか勤める会社がつぶれてしまったそうなんです。そこで最終的に『漫画一本でやってみるか』と漫画家への道に本格的に入り、結果的に成功するんですから、何がきっかけになるかわからないもんですよ」(同)

 そうして入った漫画の世界だが、仕事への情熱は人一倍だった。狙った獲物は逃さないという姿勢は、ルパンとうり二つだったようだ。

最終更新:4/18(木) 16:52
東スポWeb

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