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”9割が中絶を選択” 出生前診断を受け、「命の選択」を迫られた夫婦の苦悩

4/18(木) 9:00配信

AbemaTIMES

 「今は幸せ?」という問いに対し、「私は幸せ。かわいくて、我が子の笑顔を見ると本当に産んで良かったと心から思う。理想を言えば、何か就労できればいいと思っている。なるべく自立できるように今から養育を頑張って、サポートしながら育てていって、グループホームに入って、親元を巣立っていければと思っている」と話すYさん。

 しかし夫は「かわいいと思っているのは間違いないが、100%幸せかと言われると、考えてしまうところはある。健常の子どもたちと同じ支援が受けられるものだと思っていたが、自治体によっても違うし、現実的にはそうではなかった。例えば健常な子だったら長い時間保育園に預けられたのにとか、病児保育も預けられるのに、というところで、仕事に直撃した。想定していなかった。幸い2人とも会社の理解もあり、月に2~3日程度、突発的に休むことも理解してもらえている。ただ、実際に全ての方々が同じような境遇かといえばそうではないと思う。障害を持っているかどうかにかかわらず、シンプルに子育てのしやすい環境を整えることが優先だと思っている」と話した。

■自分の判断に今も悩む人、離婚を選んだ人…

 1年半ほど前に出生前診断を受けたLさん(31)と夫は、“陽性だったら諦めよう“と決めていたという。しかし、一生懸命に生きようと大きくなっていく赤ちゃんの姿をエコーで目にし、お腹の中で動く赤ちゃんを感じると、“命の選別“をすることに気持ちが揺れ動いたという。話し合いを重ねたが、夫は「生まれてきた赤ちゃんをかわいいと思える自信がない。小さいうちは可愛いけれど、大人になった時のことを考えると、産む幸せよりも怖さの方が大きい」と打ち明けた。最終的にLさん夫妻は中絶という決断を下す。

 今もどうすれば良かったのかと悩む日々。「旦那さんを説得して、障害のある赤ちゃんを産むことを選べるほど強い母にはなれなかった。一生、罪を背負って生きていく覚悟だ」。

 出産か中絶かという二択は、夫婦の形を壊してしまうこともある。3年前の妊娠中に出生前診断を受け、お腹の子がダウン症だとわかったSさん(36)は、胎動を感じ始めた頃から一時は諦めていた出産への思いが募るようになっていった。
 
 しかし赤ちゃんは心臓の異常も持っており、死産になってしまった。亡くなった赤ちゃんに対する夫の態度が、夫婦間に大きな溝を生む。「火葬してから2、3日、寝室で泣いていた。すると夫に“いい加減、元気出したら?“ぐらいのことを言われて。命を見ていないというか、自分都合で考えているというか…」。絶望したSさんは夫との離婚を決意する。「“命の価値観“が違っていることがわかったら、次の子どもを作るという話になったときにもしんどくなるのが予想できた。とてもではないがこの人と一緒には歩めないと思った」。

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最終更新:4/18(木) 9:00
AbemaTIMES

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