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ネットにあふれるヘイトスピーチ 法務省が削除要請の対象を拡大、何が変わるのか

4/18(木) 6:35配信

BuzzFeed Japan

インターネット上のヘイトスピーチや差別的言動について、法務省による削除などの救済措置の対象が個人だけではなく集団に広がった。専門家からは評価する声があがる一方で、懸念やさらなる対策を求める声も出ている。【BuzzFeed Japan / 籏智 広太】

法務省人権擁護局が各地方法務局に通知を出したのは3月8日。

ネット上のヘイトスピーチが問題視されるなか、半年にわたってプロバイダや通信事業者、SNSやプラットフォーム事業者などとともに検討を重ねてきたという。

同局はこれまでも、ネット上の人権侵害に関する通報があった場合、プロバイダへの削除要請やそのアドバイスなどを実施してきた。ただ、人権侵害のなかでも「差別的言動」の対象は「特定の者」とされていた。

しかし近年はヘイトスピーチなど、「不当な差別的言動は、集団や不特定多数の者に向けられたものが少なくない」なか、対応しきれなかったものもあったため、この範囲を広げることにしたという。

新たな対象となるのは…

新たに対象となるのは、(1)集団等を構成する自然人の存在が認められること(2)集団などに属する者が精神的苦痛などを受けるなどの具体的被害が生じている(又はそのおそれがある)と認められる、差別的言動だ。

担当者は、特定の人種や出自の範囲までは対応できないとしながら、「〇〇市の〇〇地区」などの地名や、学校・組織名の名指しなどに対応ができると指摘する。

つまり、「○○に住む在日」「○○朝鮮学校の生徒」「○○会社の社員」などという言動が新たに対象になるということだ。

この具体的被害については、「社会的通念に照らして客観的に判断」することになるといい、実際に被害を受けた人からの被害実態の聴取についても、必ずしも必要ではない、としている。

一方で、「○○人」などという大きな枠組みは対象外のままとなる。

ただ、(1)や(2)に当たらずに削除要請ができなかった場合でも、ヘイトスピーチ対策法第二条の「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」に該当した場合は、プロバイダに対し削除などの対応の検討を促すとしている。

また、人権擁護局長は4月9日の参議院法務委員会で、こうした解釈が「街頭における差別的言動でも当てはまる」という見解も示している。

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最終更新:4/18(木) 6:35
BuzzFeed Japan

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